2020年9月30日作成
『もっと仕事は数字で考えなきゃ!』(香川 晋平,あさ出版,2012年8月2日発行)を読了。
マーケティングの世界では「AIDMAモデル」という言葉がある。
消費者が商品の情報に接してから,購入するまでの心理的プロセスを表したものだ。(pp. 37-38)
- Attention(注意)
- Interest(関心)
- Desire(欲求)
- Memory(記憶)
- Action(行動)
注意を惹き,関心を持たせ,欲求を沸かせ,記憶に刻み,行動させる,これが購入するまでの真理的プロセスである。
「直接費」とは,その発生が事業や製品などに直接結びつけられるコスト,「間接費」は,その発生が事業や製品などに直接結びつかないコストである。(p. 77)
間接費を低減することが,利益を増やすコツである。
客観的な判断材料を与えてくれない赤字社員,相手が費用対効果を測定できるよう具体的な数値を示してくれる黒字社員。あなたなら,貴重なコストをどちらに託すだろうか。(p. 93)
数値で物事を捉えられるようになると,コストを託してもらえる。
採用コスト (p. 101)
- 応募してもらうまでのコスト
- 選考するためのコスト
- 入社後,戦力化するためのコスト
新入社員を採用するためには,応募してもらうまでのコストだけでなく,見えにくいが,選考コスト,教育コストもかかる。
生産現場の業務改善でよく使われるものに,「ECRSの原則」と呼ばれるものがある。(p. 113)
- Eliminate(排除)
業務の目的を再度見直して,その業務がなくせないかを考える。- Combine(結合)
業務をまとめて一緒にすることで,その業務にかかる時間を短くできないかを考える。- Rearrange(順番の入れ替え)
仕事や作業の順番を入れ替えることで,効率的にならないかを考える。- Simplify(単純化)
もっと簡素化したやり方で,同じ結果を生み出せないかを考える。
ECRSの原則を意識して,業務改善を行ってみる。
黒字社員は,常に自分の「仕入」を怠らない。優秀な黒字コンサルタントほど読書量も多いし,高額セミナーにも数多く参加している。黒字美容師であれば,カットの技術,接客マナー,最近の流行などの「仕入」を常に意識している。(p. 139)
自分を磨くための努力を怠らない者だけが,黒字であり続ける。
「投資家のウォーレン・バフェットは,会社の内容を知りたいときには証券アナリストには聞かないといっていた。彼らは利益を問題にする。利益が問題なのではない。バフェットは銀行のローン・アナリストに聞くという。キャッシュフローを問題にするからである」(『ネクスト・ソサエティ』)(p. 153)
現在の利益だけでなく,キャッシュフローに着目してみる。