Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

『思考の整理学』外山 滋比古

借りた本では論外だが,自分の本なら,読むときに鉛筆でしるしをつけて読み進めるのもよい。あるいは,赤,青,黄などのサインペンを用意して,自分の考えと同じものは青,反対趣旨のところには赤線,新しい知識を提供しているところは黄の線をひいておくというようにすると,一見して,どういう性格の部分であるかがわかって便利である。(p. 89)

今まで,新しい知識を提供しているところばかりに線をひいていた。自分の考えと同じ,反対趣旨のところに線をひくと,思考の整理に役立ちそう。

忘れ上手になって,どんどん忘れる。自然忘却の何倍ものテンポで忘れることができれば,歴史が三十年,五十年かかる古典化という整理を五年か十年でできるようになる。時間を強化して,忘れる。それが個人の頭の中に古典をつくりあげる方法である。(p. 127)

情報が氾濫する現代では,情報は取り入れるだけでなく,どんどん忘れていくことも必要。時間がたっても忘れないことは,古典的な情報で,ずっと残っていく。

書いてみることのほかに,聴き上手な相手を選んで,考えていることをきいてもらうのも,頭の整理に役立つ。ときには,めったなことを話してはいけないということもある。それと矛盾するようだが,整理のためにはとにかく表現してみるとよい。(p. 138)

若年者に物事を教えるときに,自分がしっかり理解できていなかったことがわかるし,どんな教え方をすれば,理解してもらえるかがわかってくる。教えることで若年者は成長でき,さらに自分の頭も整理できれば,一石二鳥。

書き上げた原稿を読みなおして,手を入れる。原稿は黙って書くが,読みかえしは,音読する。すくなくとも,声を出すつもりで読む――これを建前にしている人が意外に多い。そして,もし,読みつかえるところがあれば,かならず問題がひそんでいる。再考してみなくてはならない。沈黙の読み返しでは,たいていこういうところを見のがしてしまう。(p. 154)

しばしば,自分の書いた文章を音読するが,文章の推敲には,いい方法である。自分の書いた文章を音読する習慣は,継続したい。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 

 

『リーダー論』高橋みなみ(AKB48)

2019年12月8日更新

『リーダー論』(高橋みなみ*1AKB48)著,2016年1月22日 第 4 刷)を読了。

孤独であること,孤独を楽しむこと。それもまた,リーダーにとって大事な仕事だと思います。(p. 079)

リーダーは孤独であることが仕事。その孤独を楽しめるようにならなければ,リーダーにはなれない。

私は,メンバーに残したい言葉があります。

多分みんな,いろんな活動をしていて,「悔しいなぁ」とか「頑張っても,100 頑張っても 1 ぐらいしか評価されないなぁ」って,たくさん矛盾を感じていると思います。

でもね,人生というのはね,きっと「矛盾と闘うもの」なんだと思います。(p. 109)

人生とは,矛盾との闘い。矛盾を感じ,それに戦いを挑まなければ,人生の意味がない。

3 年って,中にいる間はすごく長く感じますけど,人生全体から見たら「たった 3 年」とも言える。でも,その 3 年間を全力で頑張った,耐え抜いてやり切れたと感じられたなら,自信につながっていくんです。(p. 128)

私にも,とても濃密な 3 年間があったような気がする。少なくとも,それに耐え抜いたことが,誇りでもある。

「任せる」ことには,さまざまなメリットがあります。自分の仕事が軽減される・・・・・・というのももちろんありますが,もっと大きなメリットがある。メンバーが成長できる,ということです。(p. 172)

任せられた人は,必死に頑張ってくれることを期待。さらに,やり遂げてくれたなら,任せられた人は,成長しているだろう。

リーダー論 (講談社AKB48新書)

リーダー論 (講談社AKB48新書)

 

 

*1:1991年4月8日生まれ。AB 型。東京都出身。

勝負哲学

2019年12月2日更新

サンマーク出版『勝負哲学』(岡田武史羽生善治著,2011年10月5日初版)を読了。

  • 1章 勝負勘を研ぎ澄ます
  • 2章 何が勝者と敗者を分けるのか
  • 3章 理想の勝利を追い求めて

岡田 答えを模索しながら思考やイメージをどんどん突き詰めていくうちにロジックが絞り込まれ,理屈がとんがってくる。ひらめきはその果てにふっと姿を見せるものなんです。(p. 022)

思考やイメージを紙なんかに書き出し,思考やイメージを洗練していく。その先に,モヤモヤとしていた何かがはっきり見えてくる。そんな感覚か。

羽生 盤面をパッと一目見て,「この手がいい」とひらめいた直感はたいてい正しい選択をします。その七割は正しい,というのが私の経験則にもとづいた実感です。(p. 028)

過去の経験がベースとなり,正しい選択ができる直感が生まれる。経験がないうちは,あれこれと考えるしかない。

羽生 定跡という知識を実践的な知恵に変えなくては勝負にならない(p. 039)

プロ棋士は定跡を当然知っているので,そこから一歩踏み込み,何かの工夫を加えなければ,プロ同士の戦いに勝てない。

岡田 あいつに負けたくないという競争心は強いモチベーションになりますが,同時に,自分の個性や役割を見失ってしまう原因にもなるんです。(p. 128)

競争相手を意識しすぎて,自分の個性や役割を見失わないようにする。

岡田 食べるのに必死なとき,人間は「生きる意味」を考えないものです。パンが足りたときに初めて,パンのみにて生きるにあらずと哲学的な問いを発するわけで,日本はパンが足りたことで必死に生きる力を衰弱させてしまったのかもしれません。であれば,いまは少し野生のほうへ針を戻す時期だと思います。(p. 140)

パンが足りて,十分な時間があるとき,人は哲学者になる。

岡田 人の能力を「引き出す」ためには,教えすぎるよりも教えすぎないほうがずっと効果的でしょうね。とくに日本人はまじめだから,ひとつひとつの指導や指示をまともに受け止めすぎるところがあります。パスをしろといったら,パスしかしないような。それは勤勉で誠実な日本人の美点である反面,自主性や野生の欠乏にもつながっています。(p. 146)

相手のレベルによっては,教えすぎないことの方が効果的なこともある。

羽生 もっともっと「将棋の深み」のようなものに出会いたい(p. 187)

将棋界のトップ棋士である羽生氏は,「将棋の深み」を覗き込めるところにいると思うが,さらなる深みに出会いたいという。そのことが彼のモチベーションなのだろう。

岡田 負けも必要だから起こる,と。いまより少しでも高いところへ行くために,この負けがあるんだ(p. 219)

勝ってばかりだと,今のやり方が正しいと錯覚してしまう。負けることで,今のやり方に改善を加え,よりよいものを目指せるようになる。

勝負哲学

勝負哲学

 

 

トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術

2019年12月2日更新

サンマーク出版トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』(浅田すぐる著,2015年5月1日 第11刷)を読了。

  • Chapter 1 なぜ,トヨタはナンバーワンなのか?
  • Chapter 2 トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術~基本編~
  • Chapter 3 トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術~応用編~

わかるための道のりの第一歩は,わからない部分をいかにたくさん発見できるかにかかっています。わからない部分を 1 つひとつ潰していけば,やがて全体の理解へつながります。(p. 51)

わからないことは,そのままにせずに,何かに書き出しておく。わからないことを一つずつ潰していけば,全体が見えてくる。

論点がクリアなものほど,賛成も反対もしやすい――。「1枚」のたたき台が,議論をシンプルで,深いものにするのです。(p. 75)

たたき台がなければ,議論は空中戦となる。たたき台のない議論には,立ち入らない。

実は,「紙1枚にまとめる」作業を大きく分けると,ほとんどの場合,次のような3つのステップからできています。

  1. 考えるベースとなる情報を書類に「整理する」
  2. 自分なりの「考え」を書類に「まとめる」
  3. 書類の内容を誰かに「伝える」
この3つのステップがしっかりと踏めていれば,最後に「資料化」するのはそれほど難しくありません。「紙1枚にまとめる」うえで大切なのは,資料そのものの作成法よりも,前段階の思考整理法なのです。(pp. 79 - 80)

いい資料ができるように,3つのステップを確実に踏んでいく。

紙に書き出すからこそ,頭のごちゃごちゃが整理され,紙を見ながら考えるからこそ,思考が逃げず,集中できる。したがって,自然と答えを導き出せる,というところがポイントです。

ふだん考えをまとめる作業が苦手だという人は,これを頭の中でやろうとするために,思考が前に進まないのです。(p. 97)

頭の中で考えていても,堂々巡りとなってしまう。紙に書き出して,思考を見える化すれば,自然に答えが導き出せる。

また,トッパン・フォームズ株式会社が行った実験によれば,パソコンの画面を見るときと紙面を見るときでは,同じ情報でも脳の働き方が異なり,紙面をみたときのほうが,情報を理解しようとする部位である前頭前皮質が強く反応する,という結果が報告されています。

これらの根拠から,紙面で,手書きで行うという現在の型にたどり着きました。一見効率が悪いように感じるかもしれませんが,あなたの脳がデジタル社会に適応して進化を遂げていないのであれば,かえって効率的なのです。(p. 107)

紙面をみたときの方が,私の脳も働いてくれる気がする。

私がこれまで出会ってきた「仕事のできる人」というのは,こうした突発の場面であればあるほど,すぐれたコミュニケーション能力を発揮する人です。(p. 196)

「仕事のできる人」は,周りの人とのコミュニケーションがうまい。

トヨタで学んだ「紙1枚! 」にまとめる技術

トヨタで学んだ「紙1枚! 」にまとめる技術

 

 

結局,「すぐやる人」がすべてを手に入れる

大切なのは,「自分以外の力」を使うことです。いうならば「他力」です。

次の「6つの他力」があるということを覚えておきましょう。(p. 36)

  1. ヒト
  2. モノ
  3. カネ
  4. 知識・情報
  5. スキル・ノウハウ
  6. その他

「自分以外の力」をうまく使って,効率的に仕事を進める。

「行動をすればあとはなんとかなる」というのは,行動することで自分と自分を取り囲む環境がそれだけ変化し,成長するからです。(p. 61)

やるしかない状況で,行動し,うまくいったという成功体験があれば,行動を厭わないようになる。

ビジネスの世界では,行動の遅れは命取りです。適切な時期に着手して,納期を守るということを励行していかないと,仕事はたまるばかりです。(p. 77)

仕事はためない。

全体を俯瞰する癖をつけておくと,仕事に取り組むだけでは見えてこない「盲点」や,ムリ・ムダ・ムラを発見することができます。(p. 116)

仕事の一部分だけを見ず,全体を俯瞰することを心がける。ムリ・ムダ・ムラを発見できれば,改善していけばいい。

あなたの経験も,決してムダではありません。あらゆる視座から吟味してみれば,貴重なアイデアを抽出することができるはずです。経験をムダにせず,未来に活かすことを考えてください。(pp. 191 - 192)

行動して得られた経験は,未来に活かす。

結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる (青春文庫)

結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる (青春文庫)

 
結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる

結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる

 

 

日本型リーダーはなぜ失敗するのか

「勇気」危険にたじろがぬ勇気。責任に対する勇気

「理性」判断力と決断力

「沈着」適切な処置を適時行える精神状態

「意志」損失,疲労,苦痛に耐え,それらをはね返して情熱と希望を燃え上がらせる精神力

「忍耐力」緊張と苦難に耐え得る耐力と精神力

「感情」平衡感覚のある感情。粘り強く巌も動かす

「強い性格」ぐらぐらしない。ただし,頑固ではない

これがリーダーたる者の資質であるというふうにクラウゼヴィッツは書いているわけです。(pp. 35 - 36)

クラウゼヴィッツの『戦争論』における,リーダーたる者の資質。7 つの資質を,バランスよく備えている人はいるのだろうか。

まず,一番目,リーダーは高邁な品性を持たなければならない。

二番目が,リーダーは公明な資質を持たなければならない。

三番目は,リーダーは無限の包容力を持たなければならない。

四番目に,リーダーは堅確な意志を持たなければならない。

五番目として,リーダーは卓越した識見を持たなければならない。

そして六番目は,リーダーは非凡な洞察力を持たなければならない。(pp. 61 - 62)

1914年,陸軍が刊行した『統帥綱領』でのリーダーはどうあるべきかの考察。これらをまとめて,「日本の指導者は,威徳を持たなければならない」と単純化された。「威徳」という言葉だけで,指導者を語ることはできるのだろうか。

リーダーがなすべきことのなかで最も重要なのは,自分でよく考えて判断し決断する,ということだと思います。(p. 153)

リーダーの最大の仕事は「判断し決断する」ということ。リーダーに決断してもらうために,何を用意すればよいかを考える。

五番目はこれ,「規格化された理論にすがるな」。規格化された理論,といっても何も大それた理論のことではありません。何かにつけ,「まぁ,前回は成功したのだから,前回と同じようにやろう」となりがちです。これがいちばん楽です。楽ですが,同じことばかりやっていたのでは,やらないほうがましということになりかねない。(p. 220)

安易に同じことを繰り返さない。

リーダーの条件

  1. 最大の仕事は決断にあり
  2. 明確な目標を示せ
  3. 焦点に位置せよ
  4. 情報は確実に捉えよ
  5. 規格化された理論にすがるな
  6. 部下には最大限の任務の遂行を求めよ

リーダーになったとき,この 6 項目は常に頭にいれておく。

日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書)

日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書)

 

 

簡単だけど,だれも教えてくれない 77 のテクニック 文章力の基本

もう少し具体的に考えてみますと,文章力は次の 7 つの要素から成り立っています。(p. 21)

  1. よいテーマを見つける「着想力」
  2. テーマに関わるさまざまな事象に連想を広げる「連想力」
  3. その中で書くべきことを峻別する「優先順位の判断力」
  4. 書くべきことを「構造的に把握する力」(脈絡なしに言葉を並べても,読み手は理解してくれません)
  5. そこに自分独自の考えを加える「創造性,独自性」
  6. 読み手の立場,心情,知識レベルなどを理解する「人間理解力」
  7. 言わんとすることを,読み手に伝わる簡潔・明瞭な言葉で表現する「言語表現力」

上記の 7 つの要素を意識して,このブログ等での文章力を高めていきたい。

読点がほしいところ(p. 120)

  1. 「長い主語」「長い述語」「長い目的語」の切れ目
  2. 「原因」と「結果」,「理由」と「結論」の間
  3. 「前提」と「結論」の間
  4. 「状況・場の説明」と「そこで起きていること」の間
  5. 時間や場所が変わるところ
  6. 逆接に変わるところ
  7. 2 つのものを対比するとき
  8. 隣同士の修飾語の間に,予想外の関係が生じてほしくない場合
  9. よく使われる別の意味の表現と区別したいとき
  10. ひらがなばかり,漢字ばかり,カタカナばかりが続く場合

読点の有無が,文章に与える影響を感じることができるようになる。

文章力の基本

文章力の基本

 
文章力の基本の基本

文章力の基本の基本