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人類と気候の 10 万年史 過去に何が起きたのか,これから何が起こるのか

地球温暖化の問題について知識を深めるため,『人類と気候の 10 万年史 過去に何が起きたのか,これから何が起こるのか』(中川 毅,講談社,2017年3月1日)を読了。

現代が大きな傾向の中ではむしろ寒冷な時代であることも見て取れる。現在は氷期が終わった後の温暖な時代であるが,それでも北極と南極には夏でも消えない氷が残っている。いっぽう,たとえば今から 1 億円前から 7000 万年前頃の地球は今よりはるかに暖かく,北極にも南極にもいわゆる氷床が存在しなかった。これは,IPCC が予測する 100 年後の地球よりもはるかに温暖な状態である。(位置 No. 223)

人類の活動が気候に与える影響は,いかほどのものなのだろうか。

地球と太陽の位置関係のうち,時間とともに変化するのは公転軌道の形だけではない。地軸の向きや大きさも,それぞれ独自の周期で規則的に変動している。現代では,軌道要素と呼ばれるこれらの要因はすべて,気候に大きな影響を与えることがわかっている。また,軌道要素と気候を結びつけて考える理論のことを「ミランコビッチ理論」と呼ぶ。(位置 No. 293)

気候に大きな影響を与えるのは,太陽なのか。

氷期に巨大な古代文明が生まれなかったことと,氷期の気候が安定ではなかったことの間には,おそらく密接な因果関係がある。(位置 No. 1605)

氷期では,人間の活動は著しく低下するから,文明が生まれない。

不測の時代を生き延びる知恵とは,時間をかけて「想定」し「対策」することではない。運動方程式をどれほど解いたとしても,飛んでくるテニスボールを打ち返すことはできない。必要なのは,個人のレベルでは想定を超えて応用のきく柔軟な知恵とオリジナリティーであり,社会のレベルでは思いがけない才能をいつでも活躍させることのできる多様性と包容力がある。(位置 No. 2048)

「想定」と「対策」は,もぐら叩きを行っているようなものか。どんなことが起ころうとも対処できるだけの包容力を身につけよう。