Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

間違いだらけのソフトウェア・アーキテクチャ 非機能要件の開発と評価

『間違いだらけのソフトウェア・アーキテクチャ 非機能要件の開発と評価』(2010年9月15日,Tom Engelberg 著,長谷川裕一・土岐考平 訳,技術評論社)を読了。

そうそう,最後に有名な格闘家の言った言葉,「完璧とは,何かを足せない状態になることではない。何も削るものがなくなった状態のことだ」を皆さんにお伝えするよ。僕が思うにこれこそアーキテクトが肝に銘じておくべき言葉だね。(p. 66)

アーキテクトとして,何も削るものがないかを問い続けよう。

アーキテクチャの話からはそれるけど,セキュリティに関する一番の弱点は人間だ。いわゆるソーシャルハッキングだね。FBI も恐れたハッカーは,実のところ,天才的なプログラマなんかじゃなくて,人騙しの天才だったくらいだからね。(p. 106)

セキュリティに関する一番の弱点は人間だということを念頭にセキュリティを考える。

そうなんだ。だから僕は,業務のシステム化をうまくやるってことの本質は,まず,業務を単純化することだと思っているんだ。「抽象化」じゃないよ,「単純化」だ。プログラムってヤツは,同じことを繰り返し素早くやることには向いているけど,人間みたいに融通の利くことはできないって,あきらめることだ。難しいことをしたいなら,人間がやれば良いのさ。ボケ防止にもなるしね。(p. 111 - 112)

システム化のため,業務を単純化する。

そうそう,それに,前にも話したように近頃はレガシーなシステムのリプレイスや,システム統合が頻繁にあるだろ。そうなるとデータの整理や統合っていうのがスゴく重要になってくる。特に,複数のシステムにまたがるようなマスターデータの整理や統合はとても大変で,マスターデータ・マネージメント(MDM)なんてことも徐々に取り上げられるようになってきてるからね。多分このままでいくと,今後はよりデータの持ち方について,真剣に考えないといけなくなるだろうね。(p. 115)

私が携わっているシステムリプレイスプログジェクトにおいて,マスターデータの整理や統合の大変さを実感している。

僕|じゃあ,ちょっと聞きますけど,システムのライフサイクルってどれくらいだと思います?

シニア・マネージャ|そうだな。昔のメインフレームなら 20 年くらい。最近のシステムなら 7 ~ 12 年ってところじゃないかな。(p. 146 - 147)

システムのライフサイクルを考えて,システム開発費用が回収できるか見極める。