『メルカリ 希代のスタートアップ,野心と焦りと挑戦の5年間』(奥平 和行,日経 BP 社,2018年11月26日)を読了。
「自分がこうやって世界一周できるというのは日本という豊かな国にたまたま生まれ育ったからだということを痛感した。世界には生まれてからどれだけ能力ややる気があっても外国に行くことすらかなわない人がたくさんいる。だから自分としては,地球や人類に対して何か少しでも役立ちたいと強く思った*1」(メルカリ創業者・山田 進太郎,位置 No. 461)
能力ややる気があれば,日本を飛び出して挑戦することもできる。
「どれだけ偉そうにしていても,自分でできないやつが言ってもしょうがない」。勉強をかねていくつかのスマートフォンのアプリを開発した。(富島 寛,位置 No. 718)
自分でできるようになってから,偉そうにする。
「プロダクトが強い会社はその成長が組織をけん引していく。自然と組織がまとまるので楽といえば楽だが,逆にプロダクト任せになって人や組織に向き合いきれていなかった」
だからこそ,求心力を高め,維持するための支柱としてミッションとバリューをまず決めておきたかった。(位置 No. 1495)
ミッションとバリューがあることで,人や組織を維持することができる。
「迷ったときはミッション*2やバリュー*3に立ち返って判断しよう」というのが経営陣の一貫したメッセージだ。そこには,メルカリというプロダクトではなく,実現すべき使命や重視する価値観を求心力としたいという考え方がある。(位置 No. 1517)
ブレない軸としてミッションとバリューがあることは,大きな強みだ。
私が参加するプロジェクトのミッションとバリューは何か。
プロジェクトで迷うとき,立ち返るべきミッションとバリューはあるか。
本人確認の強化は安心や安全の向上につながるかもしれないが,抜け道もあり完璧ではない。有効性が確認できないにもかかわらずプロダクトの利便性を下げるのが正しいのか。まだ,こんな考え方を捨てられないでいた。(位置 No. 2118)
プロダクトの利便性と情報セキュリティの狭間で揺れ動く。