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情報を正しく選択するための認知バイアス事典

2021年8月4日作成,2021年12月3日更新

『情報を正しく選択するための認知バイアス事典』(情報文化研究所,フォレスト出版,2021年4月26日)を読了。

認知バイアスに対して,論理学的アプローチ,認知科学的アプローチ,社会科学的アプローチを試みている。

情報化社会と呼ばれる現代,我々の身の回りにはどのようにでも解釈できるような情報があふれている。とりわけ,人には「自分の見たいものだけを見ようとする」傾向もあるし,信用に値しないような情報源がいかにも信用できそうな顔をしていることもあるだろう。(p. 103)

新型コロナウイルスに関する情報は,どのようにでも解釈できる類のものか。

人がひらめきに至るまでのプロセスには,準備,孵化,啓示,検証の 4 段階があるとされている。(pp. 145 - 146)

  • 準備の段階)人は問題解決に集中し,挑戦と失敗を繰り返す。
  • 孵化の段階)無意識的な努力は継続されている。
  • 啓示の段階)ひらめきが訪れる。
  • 検証の段階)思いついたアイデアを試し,その有効性を確かめる。

準備と孵化の段階を経て,ひらめきが訪れるのを待とう。

悪いことをしていない人が理不尽に酷い目に逢うのだとしたら,いつか自分にも降りかかるかもしれない。そんな「世の中の理不尽さ」と「自分も理不尽に傷つけられるかもしれない」という不安から逃れるため,人は校正世界仮説*1を信じるのである。(p. 228)

私は,校正世界仮説を信じやすい人に分類されるかもしれない。

人は,反対されたり脅威を与えられたりすると抵抗を覚えるということは,心理的リアクタンスの節でも触れたとおり,よく知られていることである。

不安を強めるような情報を与えることは,バイアスを強化する危険性があるのだ。(pp. 232 - 233)

不安を強めるような情報ばかりが流れる世の中だから,世の中のバイアスが強化されているように感じられる。

自分 1 人が行動を起こすことで,相手を確実に救えるかどうかが重要になる。自分だけが頑張ったところでどうにもならないと思えば,行動は起こらないのである。(p. 240)

選挙はどこに投票しても変わらないと思われるから,投票率が低下しているのか。

*1:「行動にふさわしい結果が,その人に降りかかる」という考え方