2021年2月8日
『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』(田中 修治,幻冬舎,2019年11月)を読了。
愚痴や文句がこれだけ沢山出てくるってことは,ポジティブに捉えれば,少なくともまだ『オンデーズで働いていたい。だから良い方向に変わってほしい』という願いの裏返しだと思うんだよね(位置 No. 620)
愚痴や文句は,ネガティブに捉えるのではなく,ポジティブに捉える。
(メガネを掛けないと,目は見えない。目が見えないということは,時に人はかけがえのない大切なものを奪ってしまうこともある。自分たちは視力という,人々の生活に欠かせない,とても重要なものを扱う仕事をしているのだ)
そんなメガネ屋にとって「当たり前のこと」に改めて気づかされたのだ。(位置 No. 2700)
私の仕事にとって「当たり前のこと」って何だろうか。改めて考えてみる。
オンデーズがお客様に本当に売らなければいけないのは,安いメガネでもお洒落なメガネでもなく「メガネをかけて見えるようになった素晴らしい世界」だったのだ。
「メガネ屋として知識と技術の向上に対する意識の低さ」
これが,オンデーズが抱えていた問題の,最も大きな本質の一つだったのだろう。(位置 No. 2710)
知識と技術の向上に対する意識の低さは,改めなければならない。
(男なら荒れる海を越えていけ。そして自分を試してみろ。広い大海原で思うがままに舵をとれ。迷子になればまた港に帰ってくればいい。若いうちにしかできないことをやらなきゃダメだ)
空を見上げると曇天模様の雲の隙間からは,薄ぼんやりとした満月が姿を現していた。死んだ父親が天国から声を掛けてくれているような,そんな感じの夜だった。(位置 No. 4058)
破天荒さは,父親譲りか。
経営者という職業は,社内の様々な声に耳を傾けながら慎重に調整しつつ,ゆっくりと物事を進めていけば「決断力・リーダーシップがない」と言われ,言うことを聞かずにどんどん進めていけば「独裁でワンマン経営だ」と,どっちに転んでも批判される。
こういう風に社内がまとまらない時は「どっちでもいい,結果を出せば良いだけ」と開き直り,自分の決めた決断が上手くいくように全力を尽くすだけだ。(位置 No. 4341)
経営者という職業は,決断することに尽きるのか。
社内がまとまらない時は,腹をくくることも大事。
お客様の興奮と興味がビシビシと全身を刺すように伝わってくる。ふと店の外に目をやると,お客様で溢れかえる店内を見て,寝癖をつけたままの民谷が大粒の涙と鼻水を流していた。僕はそれを見て,仕事の苦しみは成長によって洗い流すしかないのだと実感した。(位置 No. 4936)
仕事の苦しみは成長によって洗い流す,いい表現である。
そして,仕事の苦しみを感じているか,成長できているか,を自問する。
企業は「人」そのものなのだ。優秀な人を惹きつけることができなければ,企業は絶対に経営者の能力以上には成長をしない。
「お金を産まない本社」にお金を掛けるのが間違いなのではなく,「お金を産めない本社」を作ってしまうことが問題の本質なのだ。(位置 No. 5007)
優秀な人を惹きつけていない企業,私が勤めている会社もそうなりつつある。
責任ある仕事ってのは,やれそうな人に任せるより,やりたい人に任せるのが一番大事だ(位置 No. 5252)
やりたい人に任せるのが一番。やりたいことは,積極的にアピールする。