『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方』(佐藤 航陽,幻冬舎)を読了。
過去の常識が染みついてしまっている人は,全く新しいパラダイム(世界観)に対応することができません。(位置 No. 138)
過去の常識にとらわれず,新しいパラダイムに対応しよう。
あらゆるテクノロジーの本質的な特徴は,次の 3 つに絞られます。テクノロジーは (1) 人間を拡張するものであること,(2) いずれ人間を教育し始めること,最後に (3) 掌から始まり,宇宙へと広がっていくことです。(位置 No. 160)
新しいテクノロジーは「個人」に浸透し始めたあと 3 ~ 5 年遅れてようやく「企業」でも活用され始めて,さらにそこから 3 ~ 5 年遅れて「行政」に導入される(位置 No. 193)
私が勤めている企業は,行政と同じくらい動きが遅いかもしれない。
個人的な経験則になりますが,一部のギーク(技術オタク)が熱狂していて,それ以外の人がピンと来ていない・理解できないという状態が,取り掛かるタイミングとしてベストです。(位置 No. 254)
ギークが熱狂しているものは何なのか,冷静な目で見てみよう。
イギリスの SF 作家,ダグラス・アダムスは非常に説得力のある法則性を残しています。
「人間は,自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを自然な世界の一部と感じ,15 歳から 35 歳の間に発明されたテクノロジーは新しくエキサイティングなものと感じられる。35 歳以降になって発明されたテクノロジーは,自然に反するものと感じられる」(位置 No. 290)
私も 35 歳を超えてしまった。
これから発明されるテクノロジーにもエキサイティングなものと感じられるように生きていたい。
新しいテクノロジーは何かのきっかけで突如急成長して世の中に一気に普及することが多く,こういった動きは予測可能な成長を期待される大企業の経営スタイルと非常に相性が悪い(位置 No. 444)
私が勤めている会社が,急成長するテクノロジーに乗る頃は,すでに周回遅れになっている。
Web3 とは「ブロックチェーン技術などを基盤とした非中央集権的なインターネット」を指すことが多いです。(位置 No. 1023)
Web3 というワードを目にする機会が増えたが,まだ私の中に入ってこない。
Web2.0 の時代では注目という形で SNS 上のトラフィックを集めることができた人たちが YouTuber やインフルエンサーとして経済的な成功を手にしましたが,Web3 の時代では人々が欲しがる作品をデジタルデータという形でゼロから作ることができるクリエイターが経済的な成功を手に入れることになるでしょう。(位置 No. 1099)
唯一無二のクリエイトをデジタルデータで作れるようになる。
現代において世界を変えるためには,どんな方法が一番効果的なのでしょう。
それは,新しい生態系の仮説を考え,実際にうまく成り立つことを証明することです。世界を変えるためには,これが近道です。(位置 No. 1597)
世界を変えるため,新しい生態系の仮説を考える。
アルゴリズムが支配する社会は一般的にはディストピア(絶望的な暗黒世界)として認識されていますが,私はそうではないと思っています。なぜなら,人類は過去にこれと似たことを経験しているからです。
それが「法律」です。法律とは議会を経て定められる国家の運営方法を明文化したルールです。ざっくりいえば,これこそが人が作った単純な「アルゴリズム」なのです。(位置 No. 2460)
戦後間もなくつくられた日本国憲法というアルゴリズムを,アップデートすることなく使い続けている日本は健全だろうか。
「インターネットによって生まれた弊害があるのは確かだ。でも,ネットがなければ実現しなかったことは,それ以上に山ほどある。絶望する必要はない。私はテクノロジーによって人生が救われた。テクノロジーとはただの道具であり,それを使いこなす人によって地獄から抜け出す蜘蛛の糸にも,凶器にもなり得る。ユートピアになるかディストピアになるかはその人次第だ」(位置 No. 2846)
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