2020年4月21日更新
2019年,大相撲幕内力士のうち,年間勝ち星が最も多かったのは,朝乃山であり,その記録は 55 勝であった。
ただし,55 勝で年間最多勝というのは,史上最低の記録ということであった*1。
以下に,2019 年の大相撲幕内力士の年間勝ち星上位 5 名の勝ち星を列挙する。
- 朝乃山 55 勝
- 阿炎 54 勝
- 白鵬,御嶽海 51 勝
- 遠藤 49 勝
また,年間勝ち星上位 5 名である朝乃山,阿炎,白鵬,御嶽海,遠藤の 2019 年の年間勝ち星の推移(場所単位)を下図に示す。
2019年の幕内力士の年間最多勝争いは,非常に混戦しており,まさに団子レース状態であったことがわかる。
白鵬は年間 29 日間も休場し,5 月場所と 9 月場所においては 1 勝もあげていない中,この団子レースに加わっていることに,本稿では注目したい。
白鵬は休場さえなければ,安定して勝ち星を積み重ねており,他の力士とは 1 線を画していると言えるそうだ。
それを確認するため,年間最多勝となった朝乃山(90 日間全て出場)と白鵬(年間 29 日休場)の勝率を比較する。
朝乃山と白鵬の勝率の差は 2 割以上あり,その差(1 年間では 18 勝,1 場所では 3 勝の差に相当)は歴然である。
参考 1989 年以降の大相撲幕内年間最多勝
1989 年(平成元年)以降の大相撲幕内年間最多勝の記録を下図に示す。
本文でも示したとおり,2019 年の年間最多勝記録 55 勝は,史上最低の記録であることがわかる。
平成時代,大相撲幕内年間最多勝を記録した力士は,全て大関以上を経験している。
令和初の年間最多勝を達成した朝乃山,近い将来,大関に昇進することは既定路線*3か。