Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

タスク管理超入門

最近,私のチームでは,タスク管理が話題になっている。

私のチームにいるメンバーの中には,タスク管理ができずにいつも納期ギリギリで右往左往しているメンバー,あるいはタスクの先延ばしを繰り返しているメンバーがいるからだ。

  • なぜ,タスク管理できないのか

というテーマで,なぜなぜ分析を試みているが,チームメンバーが腑に落ちるような解決策は見出せていない。

そんなとき,amazon で『マンガでわかる!幼稚園児でもできた!!タスク管理超入門』(岡野 純)を見つけたので,読んでみた。

この本によると,タスク管理は単なる「仕組み」で,以下のようなことを行えばよいらしい。

  1. タスクを集める
  2. タスクを処理する
  3. タスクを整理する
  4. タスクを実行する
  5. タスクを記録する
  6. タスクを活かす

タスクを実行する前の処理・整理が,足りていないのでは,という気づきを得た。

今度,「なぜ,タスク管理できないのか」というテーマで,なぜなぜ分析を行うときの切り口にしてみたい。

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  • 2021年12月27日 新規作成

地域金融機関のデジタルトランスフォーメーション

『地域金融機関のデジタルトランスフォーメーション~北國銀行にみるゼロベースのシステム戦略と組織人事~』(株式会社デジタルバリュー 著,金融ジャーナル社 発行2021年3月1日)を読了。

北國銀行の変革のスタートは,今から約 20 年前に遡ります。背景にあったのは,「真の顧客本位の経営を行わなければ,永続的な会社として生き残ることはできない」という危機感でした。(p. 20)

私が勤めている会社は,変革のスタートを切れているだろうか。

業務範囲の拡大により,必要とするスキルセットは大幅に変わりました。行内研修を充実させることはもちろんですが,リカレント教育に相当な資源を投入する必要があります。(p. 33)

私が勤めている会社の業務も,以前に比べて複雑になっていると思うが,それに対応するような社内教育は行われていないように思われる。

5 ステップフレームワーク(p. 37)

  1. コスト意識が組織に浸透し,より強靭なコスト体質を作ろうと一人ひとりが努力しているか
  2. 働き方のルールが意識されて一定の型として定着し,コミュニケーションや意思決定が円滑な組織であり,さらにその状態を進化させようとしているか
  3. オペレーションと IT を経営陣が意識し,生産性向上や戦略の遂行に生かしているか
  4. 単なるプッシュセールスでなく,顧客志向に基づいた未来志向の営業文化とスタイルが根付き,常に顧客の変化をキャッチしてトップマネジメントに情報が届く状態か
  5. 人事と組織形態が戦略戦術にマッチし,実行できるよう柔軟に変更できる状態か

言葉にすれば,5 ステップのフレームワークとなるかもしれないが,文化として醸成するのは大変だろう。

まず,開発のアウトソーシングを解消するとともに,システム担当者約 25 名を総合企画部に所属させ,下請根性をたたき直して行内での地位を確立し,システム部として独立させるというものです。(p. 144)

私が勤めている会社の情報システム部も下請根性である。その根性をたたき直すことから始めなければならない。

受講者全員が「IT パスポートくらい取得しよう」を合言葉に,システム部の行員が講師となって試験のポイントを解説する勉強会も開いています。(p. 157)

IT パスポートくらいの知識を持っていれば,見えてくるものも違ってくる。

アジャイル開発の世界には "Don't just do agile. Be agile." という有名な言葉があります。アジャイルとは「やるもの」ではなく「なるもの」であり,チームメンバーが自律的にプロジェクトを運営するイメージの組織になる必要があります。(p. 193)

アジャイルになっているか,私のチームに問いかけてみる。

コミュニケーションツールがメールからチャットに変わり,「いいね」や絵文字の効果もあって,裃を脱いだフランクなコミュニケーションになったと感じます。「いいね!」や絵文字は,行員から役員へのチャットでも気がねなく使われています。(p. 202)

最近,チャットツールを導入したので,フランクなコミュニケーションができることを期待したい。

最近,CEO に IT の基礎知識は必要との論調も増えてきたように思いますが,これからはそんなレベルでは済まないでしょう。全役員から現場の支店長,法人 RM,新入社員までに必須のスキルです。さらに,日本語はもちろん英語などの語学を含めたコミュニケーション能力を磨くプログラムも,全役職員に必須のものです。(p. 220)

IT と英語は,必須のもの。

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  • 2021年12月20日 新規作成

www.hokkokubank.co.jp

令和3年度 秋期 応用情報技術者試験の結果

2021年12月17日,先日受験した令和3年度 秋期 応用情報技術者試験の合格者が発表された。

king-masashi.hatenablog.com

受験番号で成績を照会したところ,見事,合格していた。

午前と午後の得点は,以下のとおり。

  • 午前得点 78.75 点(合格基準 60 点以上)
  • 午後得点 77.00 点(合格基準 60 点以上)

午前試験の分野別の得点は,以下のとおり。

  • ストラテジ系 21.25 点(得点率 85.0 %)*1
  • マネジメント系 12.50 点(得点率 100.0 %)
  • テクノロジ系 45.00 点(得点率 72.0 %)

ストラテジ系とマネジメント系の得点率は満足できる水準です。

なお,今回の応用情報技術者試験の合格率は 23.0 % だったそうです。(33,513 名が受験し,7,719 名が合格。)

令和4年度 春期は,IT ストラテジスト試験に挑戦したいものです。

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  • 2021年12月18日 新規作成

*1:自己採点の結果,50 問中 36 問に正解し,得点率は 90.0 % を想定してたが,85.0 % だった。

すべての働く人のための新しい経営学

『すべての働く人のための新しい経営学』を読了。

カリスマによる絶対支配は組織に強い副作用をもたらします。(191 ページ)

  • トップの独善化(誰も上に意見や修正ができない)
  • 社員の自律性低下(みな上を見て働く)
  • 後継者の育成難(カリスマの代わりは務まらないし育たない)

真のカリスマではなくとも,トップによる絶対支配は,一定程度存在する。

文化という言葉はもともと日本語にはありませんでした。文化は culture を坪内逍遥が日本語訳した造語ですが,人間が土地を耕し種を蒔いて育てることが cultivate。つまり文化とは自然のままでなく,人間がコツコツ手をかけてつくり上げたものなのです。

文化とは,土地を耕し種を蒔いて育てるくらいのもので,自然にはできない。

その塔*1を壊したのはしかし,雷でもなんでもありません。

聖書に曰く,神はただ,「言葉を乱した」のです。ヒトの言語を今のようにバラバラにしました。出身国によって地方によって立場によって,異なる言語を使うようになりました。すぐに塔の建設作業は滞ります。柱にズレが出て,床は歪み,塔はまもなく自壊したのです。

言葉が揃わなくては,みなで力を合わせて何かを成し遂げることはできません。ただ自壊するのを待つのみです。

言葉が揃っていなければ,バベルの塔のような大きなプロジェクトは成し遂げることはできない。

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  • 2021年12月17日 新規作成

寝ながら学べる構造主義

『寝ながら学べる構造主義』(内田 樹,文藝春秋,2004年4月20日)を読了。

官僚の答弁はたしかに専門的語彙と専門的知見に満ちあふれていますが,「そもそも政府とは誰のためにあるものなのか」とか「市場とは何のことなのか」とか「国際世論とは誰の意見のことなのか」といった,そこで現に語られている議論の根本になっているはずのことは決して問われることがありません。(6-7 ページ)

そもそもの話を始めると,なかなか前に進めないこともある。

無知というのはたんなる知識の欠如ではありません。「知らずにいたい」というひたむきな努力の成果です。無知は怠惰の結果ではなく,勤勉の結果なのです。(8 ページ)

無知は勤勉の結果というパラドックス。腑に落ちない。

私たちはつねにある時代,ある地域,ある社会集団に属しており,その条件が私たちのものの見方,感じ方,考え方を基本的なところで決定している。だから,私たちは自分が思っているほど,自由に,あるいは主体的にものを見ているわけではない。(20 ページ)

ものを見るとき,意図的に時代,地域,集団のしがらみを外してみる。

私たちは自分では判断や行動の「自律的な主体」であると信じているけれども,実は,その自由や自律性はかなり限定的なものである,という事実を徹底的に掘り下げたことが構造主義という方法の功績なのです。(20 ページ)

自分の判断や行動の生み出す構造を知り,自由と自律性の程度を知る。

あらゆる文物にはそれぞれ固有の「誕生日」があり,誕生に至る固有の「前史」の文脈に位置づけてはじめて,何であるかが分かるということを,私たちはつい忘れがちです。そして,自分の見ているものは「もともとあったもの」であり,自分が住んでいる社会は,昔からずっと「いまみたい」だったのだろうと勝手に思い込んでいるのです。

前史に思いを巡らせると,見えてくるものもある。

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  • 2021年12月15日 新規作成

未来のための電力自由化史

『未来のための電力自由化史』(西村 陽,戸田 直樹,穴山 悌三,一般社団法人 日本電気協会新聞部,2021年10月14日)を読了。

日本の電力会社の経営上の弱点として,たとえ取締役であっても部門長の機能しか持たず,経営陣の議論がダイナミックな経営変革のための場ではなく部門長による利害調整の場に過ぎないことが長年指摘されている。(p. 29)

この経営上の弱点は克服されただろうか。

言うまでもなく電力システムとは,数多くの発電機が同じ交流波によって同期(シンクロ)し,瞬時に需要との同時同量を達成しながら電気を送る機能を維持し続ける一種のアーキテクチャー(構造)である。(p. 100)

電力システムを端的に言うと,このような言い方になるのか。

変容・変革は,一つの技術進歩だけでは進まない。社会や経済,人々の行動・意識変化も含めた,多面的な進歩・変化が絡み合うことで,成長の芽が育ち,やがては既存のシステムを補完しつつ,中には代替するものが現れる。(p. 151)

このような書き方をされると,変容・変革が進まないのは,致し方ないのかもしれない,と思えてくる。

「心理学の分野で,リスク認知バイアスと呼ばれるものがある。人には,身近な利用しやすい事例だけに頼って判断してしまう,知的ショートカットと呼ばれる傾向がある。この傾向故に,大災害直後の政策決定は,直前で起こった災害を他のリスクよりも必要以上に過大評価してしまい,不合理なものになりやすい」(p. 171)

2011年3月11日直後の政策決定は,リスク認知バイアスになっているのは明らかであるが,それを正常に戻すのに大変な労力が必要である。

この電気事業の発展はいわばテスラ・インサルモデルの完成期への道のりであって,これによって世界の電気事業システムは偉大なレガシーとなり,電気を作り届ける仕組みとしてほぼ 100 年にわたってあらゆる挑戦者,例えばマイクロガスタービンやローカル自立グリッドを寄せつけなかった。レガシーシステムに圧倒的な規模の経済と品質上の利便があったからであり,例外的な自家発電や技術実証を除いては電気は供給者が届け,ユーザーが使う,というのがルールであった。(p. 237)

電気事業システムは 100 年にわたって安泰であったが,これから先の 100 年も安泰であるとは限らない。

「電気事業はもはや供給設備に巨額追加投資をして課題対応する産業ではない」

電気事業は,これまでの常識から脱却する必要がある。

『失敗の本質』との対比から教えられることは,自由化に直面した電力会社も強力な硬直的パラダイムと自己保存願望を持ち,ただ一面では伝統的な価値観のために懸命に働く多くの人員を持つ,典型的な日本人の組織であったということである。(p. 300)

日本の電力会社は,典型的な日本人の組織であることに同意。

戦略がインクリメンタル(場当たり的)でありグランドデザインがないこと,意思決定が集団主義であることなど,枚挙に暇がない。

64 年の旧電気事業法制定から 50 年以上を経た 2020 年 4 月,旧一般電気事業者のネットワーク部門は法的分離され,その計画等は実質的に規制当局が主導する。かつての予言はかない,国は再び「自由」を手にしたが,私企業の活力をいかに有効に引き出しながらそれをどう行使できるか,この先には大きな難問が待ち受けている。(p. 323)

ネットワーク部門は法的分離されたばかり。

国・ネットワーク会社は,そのメリットを活かしきれるか。

未来を正確に予測することは困難であるが,リドレーは「イノベーションのアマラ・ハイプサイクル」として「人は新しいテクノロジーの影響を短期的には過大評価し,長期的には過小評価する傾向がある」という。(p. 332)

新しいテクノロジーの影響を正しく把握して,時流に乗り続けよう。

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  • 2021年12月13日 新規作成

普通の会社員にでもできる 日本版 FIRE 超入門

2021年12月8日作成

『普通の会社員にでもできる 日本版 FIRE 超入門』(山崎 俊輔,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2021年7月20日)を読了。

早期リタイアしたいわけではないが,FIRE*1 に関する入門本を読んでみた。

そしてその流れをよくしたければ「年収をもっと増やす」「ムダな支出を減らす」「できるだけ高利回りで増やす」ということを考えていきます。

そしてこの 3 つは必ず合わせ技で取り組む必要があります。どれかひとつだけやればいいというわけではありません(ここが普通の人が FIRE を誤解しているところかもしれません)。(位置 No. 182)

収入を増やして,支出を増やす,そして資産を運用する,この 3 つは基本中の基本。

私も実践している。

「いつでも辞める自由」があることの精神的なメリットは,手に入れてみるととても気持ちいいものだということがわかります。会社とあなたは対等な立場にあるからです。(位置 No. 308)

いつでも辞めることができる,というくらいの気持ちでありたい。

自分のやりたい仕事をさせてもらおう。

資産形成においては,運用益をいくら稼ぐかという点にばかり目がいきますが,実際には毎月の入金額の増が資産形成のもっとも強力なエンジンです。(位置 No. 1069)

給料に加えて,副収入を増やすことでダブルエンジンにしたいと思う。

基本的には,子どもは経済的リターンを期待する存在ではないと考えるべきです*2。(位置 No. 2104)

家庭内の仕送りはしないというのは,理にかなっている。

*1:FIRE とは経済的独立を果たし,早期リタイアを実現するための取り組みの総称(位置 No. 88)

*2:実はこれ,家庭内の仕送りが,公的年金制度への保険料負担を通じた社会的な仕送りにシフトしている構図でもありますが,これ以上の解説は割愛します