『正義の申し子』(染井為人,角川文庫,令和3年8月24日)を読了。
純の全身の細胞の粒が熱を帯び,ふつふつと動き出した。徐々に気分が高揚し,やがて得もいわれぬ陶酔が舞い降りてくる。まるで麻薬のようだと思う。(位置 No. 38)
私も気分を高揚させてみるか。
「おまえ,この一年で少し身長が伸びたんじゃないか」
「おれ二十二ですよ。伸びるわけないやないですか」
「わからんぞ。おれだって還暦を前にしてまだまだ成長し続けているんだぞ」
「それ,老化ですよ」
「おれはそれを成長と呼ぶことにしている」
「立派ですね」(位置 No. 4521)
老化を成長と呼ぶことは,真似してみよう。
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