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統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる

2016年7月16日作成,2021年8月28日更新。

『統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる』(高橋洋一光文社新書)に記載されていた統計学の目的。

  1. 経験を要約して数字にすることで,人々が事実をわかるようにする。つまりは,物事を数量的に考える。
  2. 要約された事実に基づき,その他の(例えば将来の)状況で,どのような結果が得られるかを推計・予測すること。

データを整理して,データに意味を見出し,将来を予想するということでしょうか。

ちなみに,統計の種類としては大きく2つに分けられる。

記述統計

収集したデータの要約統計量(平均や分散など)を計算して,分布を明らかにすることなどによって,そのデータの傾向や性質を求めるもの。

推測統計

調査した値や推計や予測のための基礎として用いることで,実際には調べていないものや,調べられていないものを推計したり予測したりする。

ベイジリアンに関する記述。

統計に基づく推計・予測において,こうした「主観確率」を採用する考え方を,その証明を最初に行ったイギリスの数学者トーマス・ベイズ(1702 ~ 1761)にちなんで「ベイズ統計」といい,その立場を取る人のことを「ベイジリアン」といいます。(p. 18)

ベイズ統計は,多くのデータを集めなくても適用できるというメリットがある。

現在,ベイズ統計は,リアルなビジネスで実用化されている。

コルモゴロフ*1の定理(pp. 22 - 23)

  1. 確率は 0 と 1 の間をとる関数
  2. すべての事象(Ω)を集めれば確率は必ず 1 になる
  3. 排反事象の場合,その確率は個々の確率の足し算になる

中学・高校で習ったことである。

この一連の経緯*2のなかで最大の問題は,政治家や官僚にデータや統計に対する理解が完全に欠落していたことです。私がもっとも驚いたのは,官僚ですらシミュレーションデータを「予測値に過ぎない」と言って使おうとしなかったことです。(p. 40)

シミュレーションデータを,自分の行動に活かす。

*1:20 世紀の初めにロシアで生まれ,おもにソヴィエト時代に活躍した数学者。

*2:福島第一原子力発電所事故と SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)を巡る経緯。