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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

ビッグデータがビジネスを変える 稲田 修一

2020年8月11日更新

ビッグデータがビジネスを変える』(稲田 修一,アスキー新書,2012年12月10日発行)を読了。

 しかも,ウェブベースのビジネスは資本節約型で,参入にも,運営にもお金がかかりません。これがクックパッド売上高営業利益率が高い理由です。アイデアがビジネスと利益を生む世界なのです。(p. 8)

学生時代にアイデアを生み出せていれば,ビジネスと利益を生み出せたのに…。

消費者サイドのコメント(口コミ)や評価を集積することにより,消費者に評価される蔵元の売り上げが伸び,そうでない蔵元の売り上げが下がるのであれば,それは蔵元に美味しい日本酒を造るインセンティブを与え,日本酒全体の品質向上につながります。(p. 44)

日本酒ブームを支えているのは,消費者サイドのコメントや評価か。

 ビッグデータの活用は,まさに企業経営分野に強く関連する現代の兵器でありロジスティックです。国際的な企業間競争に勝ち抜いていけるよう,我が国企業はもっと謙虚になってビッグデータを始めとする情報の活用方法を学ぶ必要があるのです。(p. 141)

情報を活用する術を持つ人は少ない。
だからこそ,情報の活用法を学べば優位になる。

ビッグデータの活用(p. 142)

  1. 企業活動や社会活動に関わるさまざまな情報を収集・集積し,その活用によって企業や社会の動きを「見える化」する。
  2. 商品やサービスに関わるさまざまな情報を収集・集積し,それを商品やサービスの開発・改善,マーケティングなどに活用する。
  3. 利用者関連情報などさまざまな情報を収集・集積し,活用することにより,新たな価値を創造する。

情報を収集・集積するまではできる。それ以降が難しい。

 答えは明らかです。世界は,これを教育の情報化で改善しようとしているのです。まずは 2009 年の OECD 調査で日本より上位にランクされていて,教員が中心の「教わる教育」(learn)から,生徒が主体の「学ぶ教育」(study)に変えようとしている韓国,シンガポールの教育の情報化の現状を見てみましょう。(p. 161)

「学ぶ」(study)の姿勢は忘れないようにしたい。

 医療は,生活習慣病を中心に「病気になってから治療する世界」から「病気にならないよう予防する世界」へと,大きく転換しようとしています。これを実現する鍵となるのが生活習慣の改善であり,それを促進するのが健康情報の自動収集・集積・分析でひとりひとりの生活習慣を「見える化」することです。(p. 170)

体重と体脂肪を定期的に測定し,記録に残そう。
ウェアラブルバイスにより,血圧も常時測定できるようになった。
しっかり,健康状態の自動収集・集積・分析できるようにしておく。

 医薬品の承認にあたっては,事前に治験を行い有効性や安全性を評価していますが,1 万分の 1 程度以下で発生する副作用については,治験だけでは十分な情報が得られません。このため,大規模に集積した医療情報を活用し,確率が少ないリスクであっても重大なものは早期に検出し,リスクと効用を他の医薬品と精密に比較評価しようというものです。(p. 180)

低い確率の副作用を見つけるためには,医師による正確な医療情報の記録が必要なのでは。

 医療情報を集積し,その活用を進めるためには,さまざまな医療情報がどの医療機関でも使えるよう,医療情報の標準化や標準フォーマットなどの整備が必要です。(p. 183)

電力業界でも,情報の標準化や標準フォーマットの整備が必要なのではないか。

 一方,ビッグデータを分析する技術としては,さまざまなデータマイニング手法が急速に発展しています。「マイニング(mining)」は採鉱,採掘という意味の英語です。データマイニングとは,大量のデータの中から勝ちある情報を統計学パターン認識人工知能などの技術を利用して取り出すことを言います。(p. 201)

データマイニング手法を扱える人が求められている。
しかし,その敷居は高い。

 これらは企業の競争力やビジネスの成長に直結する事項です。まさにビッグデータを制するものが世界を制すると言える状況になっているのです。(p. 208)

現状でも,GoogleAmazonFacebook などビッグデータを制するものが世界を制している。

今の我が国は課題を指摘するだけの人や,現状や現状を変える試みを批判する人は多いのですが,実際に危機意識を持って行動する人は少なくなっているようです。(p. 211)

日本において,危機意識が欠如する人が多いのは,何が起因するのだろうか。

 そうなのです。ビッグデータによる会社の経営状況などの「見える化」は,社員の意識や組織としての一体感を高める効果を持つのです。社員ひとりひとりの意識や工夫,そしてベストプラクティスの共有が,ビジネスの大きな変革につながります。共有されたデータに基づき意思決定すると,その実行も迅速で的確になるという効用もあります。(p. 213)

過剰な情報の「見える化」は,混乱を招くこともあるのではないか。

ビッグデータがビジネスを変える (アスキー新書)

ビッグデータがビジネスを変える (アスキー新書)

  • 作者:稲田修一
  • 発売日: 2012/12/10
  • メディア: 新書