king-masashiの備忘録

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「最終退行」を読んでの所感,組織の常識は世間の非常識なのか

池井戸潤の「最終退行」(小学館文庫)を読了しました。

最終退行 (小学館文庫)

最終退行 (小学館文庫)

 

負け組の都市銀行・東京第一銀行羽田支店副支店長・蓮沼鶏二が,締め付けを図る本部や支店長と,不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。一方,かつての頭取はバブル期の放漫経営の責任もとらず会長として院政を敷き,なおも私腹を肥やそうとしている。

損得じゃない。これは魂の問題だ!

蓮沼はその魂に従って,サラリーマン社会の構造的欠陥に立ち向かっていく長編ミステリーです。

著者である池井戸氏は半沢直樹シリーズでも銀行員を主人公とした小説を書いている。本編の主人公である蓮沼と半沢直樹は,若干テイストが異なるけれど,銀行という組織の論理に立ち向かていく点が共通しています。

銀行という極めて特異な組織の常識がいかに世間のそれとかけ離れているのか,そんなことはおかまいなし。高給批判も公的資金注入も,結局のところ「俺達はエリートだ」という鼻持ちならない選民思想のもとに正当化されている。

私のいる組織や業界も,本作で登場する銀行と似たような組織の常識があります。最近では,メディアから非常識として糾弾されていますが,その常識が是正されるのにはしばらく時間がかかるのかなと思います。

私もあと二十年あまりをその組織で過ごしていくつもりでありますので,組織の常識の変化に柔軟に対応していきたいと思います。