『世界の再生可能エネルギーと電力システム[全集]』(安田陽,インプレス R&D)を読了した。
アデカシーという指標
アデカシーとは,電力システムの設備が充分に用意されている(電気が足りている)ことを示す指標です。(p. 314)
アデカシーという指標を覚えておくべきである。
リスクマネジメントの重要性
ゼロリスク的な発想ではなく,かけるべき対策コストと予想される被害コストとの適度なバランスをとった合理的な対策手法を考えなければなりません。その考え方は一般に,リスクマネジメントと呼ばれています。(p. 317)
リスクマネジメントの考え方を実践できている人は少ない。
技術と経済・政策の融合
科学技術問題,とりわけエネルギー問題に関する最適化問題を解くには,「技術だけで何でも解決しよう」とするのではなく,経済や政策など幅広い分野もウォッチしなければ,真の最適解には到達できないように思います(同時に,技術的な基礎理論を踏まえずに経済や政策の理論だけで攻めても局所解に陥りがちです)。(p. 363)
エネルギー問題に立ち向かうためには,技術的な知識・経験に加えて,経済,政策の理論も必要となる。
公共事業と CBA 文化
このように,公共事業では CBA という文化が既に成熟しているようです。事実,国土交通省ではその名も『費用便益分析マニュアル』という文書を発行しています。(p. 400)
国土交通省『費用便益分析マニュアル』を読んでみるべきである。
政府も失敗する可能性
政府も失敗する可能性があります。むしろ,政府は絶対的な無謬性があり失敗することはない,と考えること自体,リスクマネジメント的な発想からいうと危険です。(p. 442)
政府も失敗する可能性があるならば,自分の生活を守る手段は自分でも用意しておくべきである。
NIMBY 問題
また,再生可能エネルギーの外部コストが十分下がったとしても,やはり個々の発電所が近隣住民や地域社会にとって「迷惑設備」と捉えられてしまうケースもあります。このようなケースは,NINBY (Not In My Back Yard : 私の裏庭にはお断り) 問題と言われ,日本語で言うなれば「総論賛成,各論反対」という状態です。(p. 459)
「総論賛成,各論反対」という状態を乗り越えなければ,現代の問題を解決することはできない。
系統連系問題の日欧比較
系統連系問題に関する言説(もしくはマインドセット)を日本と海外で対比すると,以下のようにまとめることができるでしょう。(p. 547)
海外に比べて,日本の電力システムは遅れている。電力システムはブルーオーシャンなのだろうか。
今あるアセットを賢く使う
なぜ欧州で(欧州以外の世界各国で) DLR を始めとする送電線の柔軟な運用方法が開発されているかというと,それは「今あるアセットを賢く使う」ことが送電会社にとっても市民にとっても便益があるからです。(p. 641)
「今あるアセットを賢く使う」というのは,シンプルだが有効な考え方である。DLR のような今あるアセットを使う技術に活路を見いだすべきである。
