『蓄電所ビジネス』(江田健二,出馬弘昭,電気書院,2025年6月20日)を読了。
系統用蓄電池ビジネスとは何か
系統用蓄電池ビジネスとは,大規模な蓄電池(蓄電所)を活用し,電力系統へ充電・放電を行うことで,電力の安定化に貢献しながら収益を得るビジネスです。(p. 16)
系統用蓄電池ビジネスは,昨今注目されている分野であり,その仕組みを深く理解したいと考えて本書を手に取った。
アグリゲーターの役割と収益確保の鍵
アグリゲーター(電力取引を支援する事業者)は,系統用蓄電池ビジネスにおいて,電力市場での運用を最適化する役割を担うプレーヤーです。蓄電池の適切な管理なしに収益を確保することは難しく,アグリゲーターの存在が重要になっています。(p. 20-21)
系統用蓄電池ビジネスでは,設備を設置するだけでは不十分であり,充電・放電のタイミングを適切に管理することが収益確保の鍵となる。その運用を支援するアグリゲーターの存在は極めて重要である。
ビジネスとしての難しさと制度的支援
系統用蓄電池ビジネスの難しさ(p. 28-29)
- 収益が不安定
- ルール変更が頻繁に発生
- 将来的な運用費用が不透明
- 火災リスク
系統用蓄電池ビジネスは,収益性や制度変更の不確実性,安全性の課題など,難易度の高い事業である。しかし,社会的に必要なインフラであるため,制度的な支援が手厚くなっていると考えられる。
収益源となる 3 つの市場
系統用蓄電池の収益源となる 3 つの市場は,(1) JEPX,(2) EPRX,(3) 容量市場/長期脱炭素電源オークションです。(p. 54)
最近では,容量市場や長期脱炭素電源オークションの影響が身近なところにも及んでおり,蓄電池ビジネスの広がりを実感している。
事業参入の動機と可能性
系統用蓄電池事業を始める動機は,大きく分けて 4 つあると考えられます。(p. 69-70)
- 事業の収益源としての活用
- 再エネの普及促進
- 市場価格の変動リスク対策
- 土地活用の手段
土地が余っており,そこが蓄電池設置に適しているのであれば,系統用蓄電池事業を始める好機となり得る。収益性だけでなく,再エネ推進や地域資源の有効活用にもつながる可能性がある。
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