「空気と戦争」(猪瀬直樹、文春新書)を読んだ。東京工業大学の学部生と大学院生に熱く語った超満員の講義をまとめたという本らしい。時代に流されずに生きろという大きい文字に目が惹かれて購入してみた。帯には、
「全日本人必読。一人でも多くの人に読んでもらいたい」
という石砺茂氏の推薦も添えてあったとか。猪瀬氏は戦争した理由について、以下のように考えている。
さらに道路公団民営化という猪瀬氏自身の経験にも触れられる。
なぜ戦争をしたか。
僕の結論は、そこに軍国主義があったからという理由がすべてではない。
意思決定のプロセスのなかで数字データのインプット・ミスとか、あるいは最終決断にあたっての自己責任の放棄とか、いまも起きていることと同じような日常性が日米戦争を呼び込んだのではないか。
高橋健夫氏のエピソードを読んでいくと、納得させられる。僕の結論は、そこに軍国主義があったからという理由がすべてではない。
意思決定のプロセスのなかで数字データのインプット・ミスとか、あるいは最終決断にあたっての自己責任の放棄とか、いまも起きていることと同じような日常性が日米戦争を呼び込んだのではないか。
さらに道路公団民営化という猪瀬氏自身の経験にも触れられる。
最後に東工大生の講義レポートも紹介され、まとめられている。
まあ私も技術者の端くれとして、この本に出会えてよかったと思う。まだ僕は2008年2月現在、学生であり、空気に流されてしまうような場面に出くわしたことはないけれど、そういった場面に出くわしたとき、どのように行動するか。空気に流されずに生きれるだろうか。技術を向上させていくということばかりにとらわれず、自分自身も強くなっていかなければならないと感じた。