『許されざる者たちへ』(島田洋一,飛鳥新社,2024年12月31日)を読了した。
- 再生可能エネルギーへの過度な依存は国益に反する
- 原子力規制委員会の審査姿勢に疑問
- 「人権」を旗印に進む逆転の植民地化
- 首相の「弱い立場」を突く野党の挑発
- 福祉維持には国民数の制限が不可欠
- 真の学者とは何か――学術会議への疑念
- ポピュリズムの限界――橋下氏の評価
再生可能エネルギーへの過度な依存は国益に反する
エネルギー問題では,自民党から共産党まで,太陽光,風力など不安定な変動電源を偶像視する不見識かつ無責任な姿勢を変えていない。私が属する日本保守党は,再エネ依存は国益に反するとの立場から再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金 : 実質的に税金であり,しかも七割以上が中国に流れるとされる)の廃止や,日本が持つ高効率で CO2 (二酸化炭素)をほとんど空中に排出しない火力発電技術の有効活用を掲げている。(位置 No. 253)
日本のエネルギー政策は,果たして正しい方向に進んでいるのか,不安を覚える。
原子力規制委員会の審査姿勢に疑問
原発の安全審査を不必要に遅らせる原子力規制委員会の責任も問うていかねばならない(同委に強い権限を持たせ過ぎた政治の責任でもある)。
規制委員長を長く務めた更田豊志氏は,「テロ対策」審査の進行中に,上乗せ要求を出したり,電力会社の非本質的なミスを執拗にあげつらって審査を止めたりを繰り返した。一方,自らのずさんな行状を振り返る謙虚さは見られなかった。(位置 No. 274)
原子力発電所を持つ企業に対する過剰な干渉は,国益を損なう可能性がある。
「人権」を旗印に進む逆転の植民地化
かつては「文明」を旗印に先進国が後進国を植民地化したが,現在は,「人権」を旗印に後進国が先進国を植民地化する時代である。この国際政治に関する基本認識があれば,安易な移民流入策は取れないはずである。(位置 No. 316)
移民の受け入れは,自国・相手国双方にとって最適解とは限らない。
首相の「弱い立場」を突く野党の挑発
日本の首相が置かれた,挑発に乗るわけにはいかない「弱い立場」を見越して,品のない言葉を投げ付け,揚げ足を取ることしか考えない野党議員たちの態度は実に卑小かつ醜悪である。マスコミも野党と連動して騒ぐのを常とする。国会内外において,有志がしっかり「正常化」ないし「文明化」を促していく必要があろう。(位置 No. 462)
2025年 10月に誕生する新首相には,挑発に乗らず冷静な対応を期待したい。国会の「正常化」には有志の働きかけが不可欠である。
福祉維持には国民数の制限が不可欠
国家が一定レベルの福祉を維持するには,対象たる国民の数を限定せねばならない。国外からの流入を無原則に認めれば,いくら本来の住民に増税しても追いつかない。再度強調すれば,かつては,「文明」を旗印に先進国が後進国を植民地化したが,いまは「人権」を旗印に後進国が先進国の植民地化を図る時代である。「難民申請者」を鷹揚に受け入れる国と認識されれば,途上国から「難民」が殺到する。冷厳な事実であり,綺麗ごとは許されない。(位置 No. 1376)
無原則な流入を認めれば,増税しても福祉は維持できない。「難民申請者」を鷹揚に受け入れる姿勢は,現実的な政策とは言えない。
真の学者とは何か――学術会議への疑念
私にとって学者とは,経済,法学,政治学にまたがる壮大かつ緻密な業績を残したフリードリヒ・ハイエクのような人を指すのであって,私も含む一般の大学教員は,額とではあっても学者を自称してよい存在ではない。そうした自省の心,というより常識を欠くのが,「政治家が学者の人事に口を出すのは許されない。独裁の道だ」などと叫んで恥じない人々,すなわち学術会議の構成員たちである。(位置 No. 2058)
学術会議の構成員の中に,真に学者と呼べる人物はどれほど存在するのか。政治家の人事介入を「独裁」と叫ぶ前に,自省の心が求められる。
ポピュリズムの限界――橋下氏の評価
橋下氏は単なるポピュリスト(大衆迎合屋)に過ぎないが,迎合屋にしても三流で,中央政府に押し切られた悲劇の首長という「イメージ戦略」を採る賢明さが欲しかった,とこのブレーンは嘆くのである。
類は友を呼ぶ。無責任な首長のもとには無責任なブレーンしか集まらない。(位置 No. 2354)
無責任な首長のもとには,無責任なブレーンしか集まらないという現実がある。
