Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

役職定年

『役職定年』(荒木源,KADOKAWA,令和5年9月22日)を読了。

「能力開発によって,生産性が上がれば妖精さんじゃなくなりますよね」

「能力開発ですか」

苦笑が唇の端に浮かんだ。

「彼らに開発できるような能力が残っているとは残念ながら思えないのです。時間と労力の無駄でしょう」(位置 No. 52)

開発できる能力が残っているうちに,能力開発する。

しかし,妖精さんたちに的を絞って働きかけると,「希望退職」の募集とは法律的な位置づけが異なる「退職勧奨」になる。外資では一般的でも,パワハラだ,退職の強要だと訴えられるリスクがあって簡単に踏み切れない。(位置 No. 237)

希望退職と退職勧奨では,法律的な位置づけが異なるのか。外資でも退職勧奨に踏み切れないのは知らなかった。

PERFORMANCE IMPROVEMENT PROGRAM。

業績改善プログラムなどと訳される。従業員に,一定期間で達成すべき目標を示し,上司と一緒に進捗状況を確認しながら業績の改善を図る。

本来はそういう意味だが,リストラの手法として使われるケースが多い。すなわち業績の悪い従業員に PIP を適用し,目標が達成できないことを理由に退職を勧奨する。場合によっては解雇もある。(位置 No. 340)

業務改善プログラムは興味があるな。この取り組みをしたら,どれだけ業績を改善できるのだろうか。

「本当に儲からないのよ。成績が上がらないから」

客が増えても,無理な売り方をしないため契約件数につながらない。

契約件数のほか,売る商品,額,保険期間などで営業社員は細かく査定される。かつルールのことごとくが,客の損が会社の得であり,それを大きくするのに貢献した営業社員へ報酬として還元もされるという原理に貫かれている。(位置 No. 1727)

客の損が会社の得というのは,その通りだが,それでいいのかと思ってしまう。両方が Win-Win であればよいのだが,金銭面だけでみるとそんなことはあり得ないか。