『物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術』(けんすう(古川健介),幻冬舎,2023年8月)を読了。
何かを成功させるためのコツは,「最初は自分の頭で考えない」ことです。多くの場合,すでにノウハウは存在するので,まずはそのとおりにやってみるんです。本当に自分の頭で考えないといけない領域までは,なるべくハウツーを使って最短距離で進むのがおすすめです。(位置 No. 69)
誰かが整備した道を進んでいけば,余計な力を使わずに進んでいける。
自分を主人公にして「物語を進めるように」人生を送ること。これが「物語思考」です。
若干うさんくさいというか,気持ち悪い自己啓発本のように見えてしまうかもしれませんが,身も蓋もないことを言うと「自分を客観視しやすい状態にしておいたほうが,本質的な対策を打ちやすい」ということです。(位置 No. 232)
1 週間に 1 回は,自分を客観視してみよう。
ちなみにコンフォートゾーンを上げる方法としては,実は「解像度を上げる」というのがそのまま使えます。自分の頭の中で,理想を現実だと勘違いしてしまうくらいに解像度を上げていくと,コンフォートゾーンが動きます。(位置 No. 667)
理想を描くとき,解像度を高めておけば,現実でそれを実現できる。
失敗は成功の母,みたいな言葉をみなさん,何百回も聞いたことがあると思うんですが,正確には「学習初期に,無駄なルートをたくさん通ったほうが成功する」なのかもしれません。(位置 No. 706)
学習初期(私の場合,30 代前半だろうか),無駄なルートをたくさん通ったから,今がある。
「キャリアの VSOP」というものがあります。1978 年に出版された脇田保さんの『自立人間のすすめ』という本に載っているものですが,簡単に言うと,
- 20 代:(V) バラエティ。いろいろやってみるのがいい
- 30 代:(S) スペシャリティ。専門性で戦う。
- 40 代:(O) オリジナリティ。あの人っぽいよね,と言われるようにする
- 50 代:(P) パーソナリティ。あの人と仕事したい!と思われるようにする
というものです。なりたい姿がなかなか定まらない人には,この「キャリアの VSOP」を信じて行動するのをおすすめしています。(位置 No. 854)
私は現在, 40 代。あの人っぽいよね,と言われる仕事をする。
「量質転化」と言ったりしますが,量は質を凌駕する,というやつですね。なので,いいアイデアを一つだけ作るよりも,大量に試したほうがよさそうです。(位置 No. 2059)
一つのアイデアにこだわらず,大量のアイデアを作って試していく。
簡単に言うと判断は,「あれこれ情報を集めて,論理的に考えたり,基準を決めた上で考えを決めること」です。一方,決断は「きっぱりと,こうやるぞ!と決めてしまうこと」です。(位置 No. 2101)
時と場合により,判断と決断を使い分ける。