『臆病者のための億万長者入門』(橘玲,文藝春秋,2014年6月20日)を読了。
資産とは収入の多寡によって決まるのではなく,収入と支出の差額から生み出されるものなのだ。(p. 14)
当たり前のことではあるが,収入を増やし,支出を減らせば,資産は増えていく。
インデックスファンドによるドルコスト平均法では,株価の暴落こそが投資の最大のチャンスになるのだ。(p. 104)
株価の暴落のとき,投資のチャンス。
インサイダーマーケットでは,情報は中心から周縁へと拡散し,劣化していく。
もっとも有利なのは一次情報を入手できる不動産業者や不動産投資ファンド,金融機関などで,収益性の高い優良物件は彼らが真っ先に購入してしまう。
次いで優位に立つのは一次情報の周囲にいる投資家たちで,彼らは特定の業者と懇意になるか,勉強会などに参加して,すこしでも早く有利な情報を手に入れようとする。不動産投資のノウハウというのは,けっきょくのところ「いかにしてインサイダーになるか」ということに尽きるのだ。(p. 178)
投資で有利な情報を集めて,投資に活かす。
金融リテラシーをひとことでいうなら,相手の立場になってみることだ。リテラシーの高いひとは,一見,得なような話(金利を上乗せしてくれるとか,何歳でも保険に入れるとか)があると,コストがどうなっているかをまず考える。そのためには金融市場(金融商品)の基本的な仕組みを知らなければならないが,これはべつに難しいことではなく,ちゃんとした本を何冊か読めばいいだけだ。
リテラシーの低いひとはこうした努力をせず,すべてを自分中心に考える。「特別な私は特別な幸運に恵まれて当たり前」と思っているから,荒唐無稽な詐欺商法に引っかかるのだ。(p. 217)
相手は何を狙って得な話を持ってみるか考えてみる。
本書の読者には釈迦に説法かもしれないが,資産を守るための第一のルールは「金融機関が熱心に勧誘するウマそうな話はすべて無視する」ことだ。(p. 225)
「熱心に勧誘するくらいなら,自分で投資しなよ」と言ってみよう。
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