レイライン(ley line)とは,古代の遺跡には直線的に並ぶように建造されたものがあるという仮説で,その遺跡群が描く直線をいう。日本古代の遺跡群のレイラインと失われた秘剣を巡る物語である『レイライン:千三百年間の謎 失われた秘剣』(榊正志)を読了。
「この世界は一から生まれたのです。日本神道には,無やゼロという概念はありません。一が二になり,二が三と五になり,七になった……素数です。全ての数はそれらの組み合わせでできている」(位置 No. 2435)
日本神道には,無やゼロという概念がないのは知っておくべきこと。
「日本神道,そして神道の神々,ひいては歴代の天皇,それにまつわる天叢雲剣*1,後の草薙之剣を含む三種の神器を古事記と日本書紀の中で神格化し,それが天皇のレガリア。つまり証であるということを決めたのは,天武天皇自身だからなのです」(位置 No. 4054)
三種の神器を神格化したということは,天皇の証が欲しかったと捉えるべきか。
歴史と宗教を定義する欲求は,自分の位置付けを明確にするためか。
「ここが全ての中心であると考えて良さそうです。そもそも『天皇』の意味は,天皇大帝,天の中心の北極星を表しているのです。その言葉を取り決めたのも天武天皇。そして,北極星は五芒星で示されることがある」(位置 No. 4133)
私の生活では北極星を意識することはないが,明かりが無い時代は星は身近な存在だったのだろう。
「嫉妬,欲望,怒り,愚かさ,慢心,人を悪く見ること,疑うこと……,人はこの心の動きから逃れられない。いつの世も」(位置 No. 4607)
古代にも,心の動きがある,という前提で歴史を見る。
*1:あめのむらくものつるぎ,あまのむらくものつるぎ,あめのむらぐものつるぎ,あまのむらぐものつるぎ。