『達人に学ぶDB設計徹底指南書』(ミック*1,翔泳社,2012年3月15日)を読了。
近年のソフトウェア開発では,データ中心アプローチ(Data Oriented Approchi : DOA)という考え方が主流です。これは,文字通りシステムを作る際に,プログラムよりも前にデータの設計から始める方法論です。スローガン的に言えば「最初にデータありき」です。(位置 No. 641)
データを中心としたシステムを考える。
初心者の中には,まだイメージが湧かない人もいるかもしれませんが,システムの品質を決めるのは,設計です。プログラミングというのは,設計をプログラミング言語に翻訳する作業であって,プログラミング自身がシステムの品質を左右することは,相対的にはまれです。「戦略の失敗を戦術で取り返すことはできない」という有名な言葉がありますが,システム開発においては,設計が戦略,プログラミングが戦術に相当します。(位置 No. 3838)
プログラムよりも設計の能力を伸ばしていく。
目次
- 第1章 データベースを制する者はシステムを制す
- 第2章 論理設計と物理設計
- 第3章 論理設計と正規化~なぜテーブルは分割する必要があるか?
- 第4章 ER 図~複数のテーブルの関係を表現する
- 第5章 論理設計とパフォーマンス~正規化の欠点と非正規化
- 第6章 データベースとパフォーマンス
- 第7章 論理設計のバットノウハウ
- 第8章 論理設計のグレーノウハウ
- 第9章 一歩進んだ論理設計~SQL で木構造を扱う
*1:SI 企業に勤務する DB エンジニア。主に DWH/BI 分野のデータベース構築とパフォーマンスチューニングを専門としている。自身のサイト「リレーショナル・データベースの世界」でデータベースと SQL についての技術情報を公開している。