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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

「人財育成」の教科書~指示待ち人間ゼロの組織を作る5つの鉄則~

2021年11月24日作成

『「人財育成」の教科書~指示待ち人間ゼロの組織を作る5つの鉄則~』(入江 元太,Clover 出版,2020年8月25日)を読了。

研修が「打ち上げ花火」(その場は変わるが長続きしない)になっていることに気づきました。

ここから探求の旅が始まります。どうすれば人は変わり続けるのか,会社は変わり続けるのか,研究・分析を重ねました。その結果を研修で実践し,検証し,改善することを繰り返しました。その結果見出したのが「資質・能力三本柱」であり,「人財育成五元論」です。(p. 5)

研修が「打ち上げ花火」になっていることは,よくあること。

研修での体験が長続きすれば,人も会社も変わるのに。

現代日本には,慢性的な閉塞感が漂っているとよくいわれますが,このことが図らずも証明されたような結果になりました。いわば「自分から積極的に動きたくない。何をやってもどうせ変わらない。どこから手を付けていいかわからない。誰かなんとかしてよ」病です。(p. 21)

日本に漂う慢性的な閉塞感に同調しなければ,閉そくから抜け出すことは難しくないように思える。

4タイプのジンザイ(p. 24)

  1. 人財:期待を超える志事をする人。会社にとってなくてはならない財産。宝物。自燃人。
  2. 人材:期待を満たす仕事をする人。会社にとって佳き材料。資源。可燃人。
  3. 人在:期待を下回る作業をしがちな人。会社にいる(在る)のはいいが,それだけの人。不燃人。
  4. 人罪:周りの人のやる気を削ぐ人。いること自体が罪な人。消燃人。

人財と人材は知っていたが,人在,人罪というタイプもあることを知る。

「主体変容」という言葉があります。「変える主体は,相手ではなく,自分」を意味する言葉です。他者責任を自己責任に変えるということです。するとどうなるか。人を責めない,人を変えようともしない。自らが変わるため,もめることがなくなります。(p. 50)

変える主体は,相手ではなく,自分,が行き過ぎれば,相手と自分との間にギャップが生じるのではないだろうか。

反応的・反射的・感情的な言葉を,主体的な言葉に変換しよう

  1. やってられない → やりがいがある
  2. 大変だ → エキサイティングだ
  3. 面倒くさい → いい機会だ
  4. ピンチ → チャンス
  5. 疲れた → 今日も一日よくやった
  6. 忙しい → 充実している
  7. できません → こうだったらできます
  8. ルーズ → おおらか
  9. 言うことを聞かない → 自分の意志がある
  10. 落ち着きがない → 行動的
  11. 暑い → 温かい
  12. 寒い → 涼しい
  13. がんばれ! → がんばってるな
  14. なんでできないの? → どうしたらできそう?
  15. しなくてはならない → こうすると決めた

反応的・反射的・感情的な言葉を,主体的な言葉に変換するのは,すぐに実践してみよう。

松陰先生の教育がまたユニークです。

「今の世界の状況はこうである。そして日本はこんな状況。日本の国体はこうである。諸外国がもう目の前に来ている。このままでは危うい。隣の清国は英国の武力とアヘンに屈した。日本は存亡の危機に瀕している。そこで君に問いたい。君の志は何か?」

講義をしては志を問う。そして何を実践するのかを問う。この繰り返しだったそうです。(p. 170)

今の時代に,吉田 松陰先生の教育があったら,維新は再現できるか。

この「立志」について,前述の「躾の三原則」「職場の三原則」を提唱された森信三先生は,こうおっしゃっています。

「自分の人生の意義をどこに見出すか,その覚悟を決めることを,『立志』と言う。古来,我が国の教育においては,この『立志』が最も重視された。志がないままに,いろいろな知識を教え込んでも,無用の長物である。逆に志さえあれば,必要な知識は自分で求めてやまないようになる」(p. 171)

まずは,自分の人生の意義を見出し,覚悟を決める。それができれば,知識を求めるようになる。

イチロー選手が引退会見でこう言いました。「言葉にして表現することは,目標に近づく一つの方法」だと。(p. 177)

目標を言語化することで,少しだけ目標に近づける。