2021年2月17日
『AI と BI はいかに人間を変えるのか』(波頭 亮,幻冬舎,2018年2月)を読了。
これら*1の多くの項目に共通しているのは,「解が一つに定まらない」もしくは「そもそも正解が無い」ものに対して自分ならではの見解を示したり,不確実性が高い状況の中で完全な情報を基に背景を推論したり未来を予測するというような,主観や曖昧さを扱う類いのタスクであるという点である。(位置 No. 731)
AI が苦手とすること(解が一つに定まらなかったり,そもそも正解がないこと)へ挑戦していこう。
AI が担うことが難しい仕事の特徴,性質としては,
- 身体性ベースのマルチタスク要素
- 直観/直感の要素
- クリエイティブ要素
という人間ならではの 3 つの要素が挙げられる。(位置 No. 884)
直観/直感を大切に,クリエイティブなことに取り組んでいく。
所得格差が拡大するほどに,社会コストは増加していく。治安のための警備費,弱者救済のための社会福祉費など,「貧困層を生き延びさせ,トラブルを防ぐ」ためのコストは国家を安定させるための必要経費と考えられているが,それはマイナスを減らすための財源活用でしかなく,プラスを生み出すまでの作用はもたらしにくい。(位置 No. 1885)
マイナスを減らすための財源活用ではなく,プラスを増やすための財源活用に切り替えていきたい。
生きていくために必要な財貨は AI と BI によって働かずとも与えられるとしても,何もしないでいると「退屈の不幸」に見舞われてしまう。では何かしようと思っても,必需と外的強制がない状態で,しかも何をしても良いとなると,人生の豊かさに直結するような何かを見つけることはなかなか難しく,ややもすると「人生,不可解なり」という厚く重い壁に行き当たってしまう恐れがあるのだ。(位置 No. 2764)
退屈の不幸に陥らないよう,人生の豊かさを探していこう。
*1:人間の知的能力の中で AI が苦手とするもの