2021年2月15日
『リベラルアーツの学び方』(瀬木 比呂志,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2015年5月30日)を読了。
「リベラルアーツ」は知識,とりわけ権威付けのために用いられる知識ではなく,生きた,実践的な教養です。横断性,普遍性,広い世界とのコミュニケーションの基盤,飾りやファッションではなく身につき使いこなせる教養,その人固有の「生」の形と結び付いた教養,理論と実践の両輪をつなぐシャフト,といった観点が重要となります。
独自のパースペクティヴ,ヴィジョン,価値観,人生観,世界観,人間知の基盤となるような教養ということです。
人のいうことを正確に理解する力,さらには,自分で考える力,また,新たな重要課題,すなわちアジェンダを設定する力は,リベラルアーツの蓄積がなければ育ちません。
また,リベラルアーツを学び続けることは,人生に新たな局面を切り開くための最も有効な投資ともなりえます。そして,何よりも重要なのは,リベラルアーツを学ぶことで,僕たちが僕たち自身の人生をより充実した意味深いものにしてゆくのが可能になることでしょう。(位置 No. 224)
人のいうことを正確に理解する力,自分で考える力,アジェンダを設定する力を高めるために,リベラルアーツを学び続ける。
物事を体系的に把握しあるいは設計する技術,能力は,学者等の知識人に限らず,特定の物事についての戦略を練るなどの知的な作業を行う場合には,誰にでも必要なものです。リベラルアーツを学ぶ際に,常に歴史的・体系的な枠組みの中で個々の作品やそのメッセージをとらえる習慣を身につけると,そのような能力が研ぎ澄まされてゆきます。(位置 No. 790)
物事を体系的に把握し,設計する技術・能力を高め,知的な作業を行っていく。
まあ,これは,顕微鏡で除くような学者特有の読み方ですが,自分の専門分野についての最も重要と考えるような本であれば,数回は読み返して頭の中に叩き込んでしまうと,考え方や発想の核として大きな力を発揮すると思います。(位置 No. 1243)
私の専門分野について書かれた専門書を,再読してみようか。