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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

伝える力2 もっと役立つ!「話す」「書く」「聞く」技術 池上 彰

2020年6月22日更新

『伝える力2 もっと役立つ!「話す」「書く」「聞く」技術』(池上 彰,PHPビジネス新書,2012年1月10日発行)を読了。

 それにはまず,理科系の話を文科系に置き換えるコミュニケーター,つまり技術者や科学者の話を文科系の人にもわかりやすく伝えられる人を,政府や各企業が養成することが必要です。コミュニケーターがしっかり育ち,機能するようになれば,国や企業の危機管理能力を高めることにもつながります。(p. 29)

コミュニケーターを目指す。
理科系の中だけで,生きようとしない。

 リスク・コミュニケーションとは,リスクつまり危機,あるいは危険な状況に関する正確な情報を行政,企業,市民などで共有して,適切な行動を取るために互いの意思疎通を図ることです。(p. 36)

リスクを正確に共有するのは,簡単ではない。
見たくないものは,見えない。

1871 年(明治 4 年)にイギリスの指導のもとに日本周辺の海図を作った際,指導に来日したイギリス人が,「ここはチャンネル,ここはストレート」と指示を出していったのだそうです。その後,チャンネルは「水道」,ストレートは「海峡」と翻訳されました。つまり,海図を作った際のイギリス人担当者の“感覚”で水道か海峡かが決まったというのです。(p. 58)

「水道」と「海峡」の違いは,一人のイギリス人の感覚。

「誰もがわかる言葉で,わかりやすく」伝えるためには,自分たちの業界だけで通用する業界用語や隠語は,少なくとも顧客や利用者など,外部の人に使うのは控えるべきでしょう。(p. 85)

業界用語や隠語は,使っていると気持ちいいが,外部の人には伝わらないことを知るべき。

 因数分解すれば,わかりやすく伝えられる。これを私は,藤沢晃治さんの『「分かりやすい表現」の技術』ほか計三冊の著作(いずれも講談社ブルーバックス)で学びました。藤沢さんの本を読んで,「ああ,そうだ,私も無意識のうちに因数分解の手法を使っていた」と気づいたのです。(p. 112)

難しいことも,因数分解すればわかりやすくなる。
因数分解は,難しいことを理解するために使う。

 この本の発行元は PHP 研究所です。PHP とは “Peace and Happiness through Prosperity” の略で,「繁栄によって平和と幸福を」という意味です。「物心両面の調和ある豊かさによって平和と幸福をもたらそう」という創設者・松下幸之助氏の思いが込められているそうです。(p. 148)

PHP の「繁栄によって平和と幸福を」という意味を知る。

 裁判所に行くと,法律の専門用語が飛び交います。「公判請求」「公訴」「控訴」「告訴」「未必の故意」「罪状認否」「これを奇貨として」「観念的競合」などなど。(p. 213)

法律の専門用語は,高尚な印象である。

 伝える立場からは,専門用語や業界用語を知っていなければなりません。しかし,業界外の人,あるいは一般視聴者に対しては,そのまま使ってはいけません。理想は,専門用語を使わずに伝えること。そうでない場合は,専門用語を使ったあとで,必ず説明を付け加えること。それが必要なのです。(p. 214)

誰にでもわかる言葉で,伝えられるようにする。
専門用語や業界用語以外の伝え方を考えておく。