2020年6月2日更新
『突破力!仕事の「壁」は,こうして破れ』(堀 紘一,PHPビジネス新書,2006年5月8日発行)を読了。
物事がうまくいかないときには,その原因を周囲や他人に求めてしまいがちだ。でもそこで,ちょっと立ち止まって考えてみてほしい。物事が初めから理想通りにいくことなど,本来,あり得ないということを。まずは自分が創意工夫や努力をし,それに周囲が反応してくれて,やっと状況が理想に近づいていくほうが普通だ。(p. 19)
物事がうまくいかないのには,自分の創意工夫や努力が足りないものと心得る。
努力をしているのに,時間をかけているのに報われないという人は,もう一度,自分の仕事のやり方を見直してほしい。そして,よくできる先輩や上司に相談して,目標設定の仕方やそこに至るプロセスについて,軌道修正のアドバイスを受けてみるといいだろう。そうすれば,いつか必ず芽が出るはずだ。(p. 31)
うまくいかないときは,軌道修正が必要である。
誰かに相談するのが第一歩かもしれない。
マニュアルを超えるところに,人間が人間たるゆえんがある。マニュアル通りにやるのではなく,そこに自分らしい一工夫を加えてみよう。そうすれば,つまらないと思っていたルーティンワークでも,案外,面白い発見があるはずだ。(p. 39)
マニュアルに一工夫を加えてみることで,ちょっとだけ改善される。
私は,ハーバードに留学していたとき,「問題解決をするときには,まずあらゆる選択肢を考えろ」と教えられた。現実味のない案,可能性のない案も含めて,すべての選択肢を並べる。そこから,問題解決に最適な案を検討していくのだ。こういう思考法をトレーニングしておくと,ピンチに陥ったときにも,ものすごく役に立つ。(p. 56)
あらゆる選択肢を並べて,そこから最適なものを検討し,選択していく。
そういう意味では,自分の考えをわかりやすく,きちんと伝えられる人が,大きな成果を挙げる名リーダーになれる。そのために身につけるべき能力は多々あるが,私が何より大事だと思うのが「国語力」。わかりやすく伝えなければ,部下は動いてくれない。(p. 100)
考え方をわかりやすく伝えることを考える。
私は,部下を叱る際,まず起こった現象について,ノートに書き留めるようにしている。そして,それについて一週間ほど熟考し,その現象の背後にある問題の本質を捉えてから,部下を呼び出して注意している。すると,彼も「納得」し,同じミスを繰り返さないようになる。一つのミスで一週間だ。しかし,部下の成長を思えば,うまく叱ってやることはリーダーの条件の一つといえる。(p. 109)
現象を叱るのではなく,その現象の背後にある問題の本質を叱る。
起業するのは,それこそ血の滲む,夜も眠れないような日々が始まることを意味する。その苦労はサラリーマンの比ではない。私に言わせれば,まともにサラリーマンもできない人が,アントレプレナーになれるわけがないんだ。ましてや,働きもしない君の夫など,言語道断だろう。(p. 158)
起業するという血の滲む,夜も眠れない日々には耐えられない。
サラリーマンの道を邁進していくのみ。
仕事でも恋愛でも,「たくさん失敗しなければ,大した人生は送れない」。そう肝に銘じて,つねに前を向いていってほしいものだ。(p. 163)
失敗しなければ,大した人生にならない。
だからこそ,失敗し続けるしかない。
これは,能力とお金の関係にも当てはまる。自分に能力やスキルという実体がなければ,影であるお金は生まれない。逆に,能力という実体が備われば,「いらない」と言っても,お金はついてきてしまう。(p. 168)
お金を稼ぐことよりも,能力をつけることを優先する。
人生には,いくつも「壁」がある。壁にぶち当たったときには,安易にそこから逃げずに,苦悩しながら一つ一つ壁を突破していってほしい。そうすれば,きっと後悔しない良い人生が送れると思う。これが,私から君たちへのラスト・メッセージだ。(p. 204)
壁にぶち当たったときは,逃げずに突破していく。
壁は突破していくために,そびえ立っていると思うようにしよう。