Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

スタンフォード式デザイン思考 ジャスパー・ウ

2020年4月11日更新

『実践 スタンフォード式 デザイン思考 世界一クリエイティブな問題解決』(ジャスパー・ウ著,インプレス)を読了。

デザイン思考は「考え方」であって「方程式」や「英単語」といった,「ある問題に対する決まった解き方」とは異なるということです。つまりデザイン思考を使うタイミングは,特定の問題が出た場合ではなく,普段からデザイン思考の考え方をベースに,自分なりのアレンジを加えて問題解決に用いるということです。

普段からデザイン思考の考え方をベースに,常に考えていく。

私がデザイン思考を教えるときに意識しているのが,フレームワーク(枠組み)だけではなく,いかに参加者がデザイン思考の「マインドセット」を学ぶ機会をつくることができるか,ということです。デザイン思考を学ぶ環境をデザインすることは,教える方々にとってもデザイン思考を実践できる機会だと捉えましょう。

具体的には,「参加者の多様性」「手を動かす機会をつくる」「チャレンジしやすい環境をつくる」といった点を組み込むように心がけています。

一人で考えていてもダメ→「参加者の多様性」,
頭の中だけでは考えがまとまらない→「手を動かす機会をつくる」,
実践してみないとわからない→「チャレンジしやすい環境をつくる」
ということか。

デザイン思考の基本プロセスは,インタビューを通じて問題を探し,チームでアイデアを見つけ,形にして,ユーザーにテストしてもらいます。

インタビューしてみると,自分が考えていたアイデアとギャップを感じる。
そのギャップを埋めるようにアイデアの形を変えていく。

マズローの欲求5段階

  1. 自己実現欲求
  2. 尊厳欲求
  3. 社会的欲求
  4. 安全欲求
  5. 生理的欲求
いま人々が求めているのは,社会的欲求から上のフェーズ

自己実現欲求,尊厳欲求を,どのように満たしていくかを考える。

また,これからは数値化されたビッグデータだけではなく,「シックデータ(thick data)」が非常に重要になってくるでしょう。シックデータとは,人間の経験や行動などのインサイトに関するデータのことです。定量的なデータだけではなく,人々の感情や気づきなどのデータも加味することで,ユーザーの体験,お客様の体験,従業員の体験を深堀りしていくことが,これからの世界を考える上で,必要不可欠の要素といえるでしょう。

数値化されたデータだけではわからない,人々の感情や気づきを加味していく。