2020年3月31日作成,2021年2月20日更新
令和二年一月場所の幕内,十両の番付に名を連ねる大相撲の力士の身長と体重データを可視化してみた。可視化には,OpenOffice Calc,Python のライブラリ seaborn を活用している。
身長-体重分布
まず,OpenOffice Calc により,令和二年一月場所の幕内,十両の番付に名を連ねた力士の身長,体重の散布図と回帰曲線を下図に示す。
トレンド線*1の決定係数(R2)は 0.19 であり,身長と体重の分布に相関はないようだ。
アンコ型*2の力士もいれば,ソップ型*3の力士もいるため,力士の身長と体重に相関がないのは,当たり前か。
トレンド線に近いほど標準的な力士の体型,トレンド線よりも体重が重ければアンコ型,軽ければソップ型の力士というように分類できるかもしれない。
身長分布
次に力士の身長を昇順で並び替え,累積相対度数*4の分布を下図に示す。
身長は 168 cm から 194 cm まで分布している。身長の分布は,たかだか 26 cm の範囲にとどまっているとも言える。なお,令和二年一月場所において,身長が最も高い力士,50 % 値,身長が最も低い力士は以下の通り。
ちなみに,角界の第一人者である平成の大横綱・白鵬の身長は 192 cm であり,身長が低い方から約 90 %(身長が高い方から約 10 %)に位置している。
体重分布
身長と同様に体重も昇順で並び替え,累積相対度数の分布を下図に示す。
体重は 98 kg から 224 kg まで分布している。最軽量力士と最重量力士との間には,134 kg もの差がある。
- 最高 224 kg(逸ノ城)
- 90 % 値 185 kg
- 50 % 値 161 kg
- 10 % 値 131 kg
- 最低 98 kg(炎鵬)
体重において,白鵬の位置づけを見ると,白鵬の体重は 151 kg であり,体重が軽い方から約 30 % に位置している。
seaborn で相関関係を見る(2021年1月5日追記)
Python のライブラリ seaborn*5 を用いて,大相撲力士の身長,体重の相関関係を可視化してみる。
ペアプロット図
まず,大相撲力士の身長,体重のペアプロット図を示す。
身長と体重には,正の相関関係がありそうだ。そこで,相関係数(ピアソンの積率相関係数)を求めたところ,「0.44」 であり,それほど関係は強くはない。
回帰曲線を付加したヒストグラム付き散布図
さらに分析を進めるために,横軸に身長,縦軸に体重を表すグラフを描く。seaborn では,joinplot 関数でヒストグラム付きの散布図を描くことができるので,それを利用した。また,回帰曲線も引くことができるので,信頼区間 95 %*6 で 2 次の多項式での回帰曲線を付け加えた。
回帰曲線より下側のプロットは,大相撲力士の中では,身長に対して比較的軽い力士である。
結言
今後は,過去の幕内,十両力士の身長,体重分布や変遷を調べてみたい。