2020年3月3更新
『IoT とは何か 技術革新から社会革新へ』(坂村健著,角川新書,2016年3月10日発行)を読了。
IoT*1 はむしろ「インターネットのように」会社や組織やビルや住宅や所有者の枠を超えてモノが繋がれる,まさにオープンなインフラを目指す言葉と捉えるべきだ。(No. 88)
モノがインターネットに繋がるイメージか。
バズワードとは,具体的な定義がないのに新規の専門用語のように現れ,しかも広く流行するイメージ先行で使われる用語のことだ。「バズ(buzz)」という言葉は,蜂のブンブンとうなる音を表しており,そこから,実体ははっきり見えないのに周りから音だけがうるさいぐらい聞こえてくる――実体が明確でないのに世間や業界に広くその語が流行している状況を表している。 (No. 296)
バズワードも,一定期間を得れば,実体が明確となり,定着する。
考え方としてはオープンソース,オープンデータと同様,公開することでいろいろな人やシステムが API*2 を通してコラボレーションできるようにすることだ。(No. 1057)
コラボレーションできるようにしておかなければ,発展しない。
そして,世界はオープンにより加速するイノベーション競争の時代に入っている。イノベーションというのは進化論の世界。こうすれば必ず成功するなどというものはイノベーションではない。つまりイノベーションを達成するには,単にやってみる回数を増やす以外に王道はない。(No. 1605)
イノベーションを達成するには,試行回数を増やすしかない。
例えば重要社会基盤の老朽化では補修の必要な個所の情報の関係者間での周知が保全全体の効率化に繋がるし,エネルギー危機に関しても,需要供給状況の情報の正確な把握がエネルギー安定供給を実現する。災害時の状況を把握し円滑に伝達することにより,災害復旧の効率化もはかることができる。(No. 1677)
IoT をうまく使いこなせば,これまでの課題を解決していくことができる。
*1:Internet of Things