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現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

竹中式マトリクス勉強法

2019年12月27日更新

『竹中式マトリクス勉強法』(竹中平蔵 慶應義塾大学教授,幻冬舎,2008年10月10日発行)を読了。

 日本という国がさらに豊かになっていくためには,日本人一人一人が,成長していく必要がある,勉強していく必要があると思います。それは,受験の勉強ではありません。人間としての力を蓄え,物事を考える,正しいことを見極める力を持つことだと思います。(はじめに)

日本人全員が成長していかなければ,正しい道を進んでいくことはできない。

人間は夢のようなことばかり言って足元を見ないタイプと,目の前の課題ばかりを追いかけ大局を見ないタイプに集約されがちで,両方のバランスが取れた人は意外に稀です。なぜなら,両者はトレードオフ(二律背反)の関係だから。一般的に,どちらかを優先すれば,どちらかは犠牲にならざるを得ません。(p. 46)

夢を語る人間を目指そう。
目の前の課題ばかりに振り回されない。

仲間と議論する最大の魅力は,刺激を受けることです。たとえば,「こいつはこんなことまで勉強しているのか」という目新しいネタを開くと,「自分も頑張らねば」と俄然意欲が高まります。(p. 63)

刺激し合えるのが最高の仲間。
分野の垣根を越えていくことにも役に立つ。

情報化時代を生きぬくには,インターネットやメディアを介して情報を集めることも大切ですが,本当に重要な情報はやはり人が握っているものです。人に会って,話を聞く手間を惜しんではいけません。(p. 74)

自分が知っていることをすべてインターネットやメディアに公開していない。
ほかの人も同じだろう。
だから,人に会って,話を聞くことで本当に重要な情報に出会える。

彼らは自分の休みを取るために,仕事の生産性を高める工夫は欠かさないのです(一方,悲しいことに,日本の労働者の生産性はいまや主要先進国の中で下位グループです)。(p. 77)

生産性を高める努力は惜しんではいけない。
生産性を高めて,創造性を生み出す。

無駄な消費をするよりは,若いうちは自分に投資する。そしてお金に余裕があるシニアになったら,今度は誰かに投資する――。こんなお金の使い方をする日本人が増えれば,この国はもっとよくなると思います。私腹を肥やして贅沢三昧では,品格が宿りません。(p. 85)

日本に足長おじさんは少ないのか。
自分の財産の一部は,誰かに投資してみようか。
投資の成果を死ぬ前に見ておきたいので,私の想定寿命である 80 歳の 30 年前くらい,つまり 50 歳頃から若者への投資を始めよう。

とまあこのように,たとえ話は煎じ詰めると,まるでロジックが通らないデタラメがほとんどなのです。
従って私の知る限り,真の知識人は,たとえ話はあまりしません。(p. 119)

たとえ話はわかりやすいようだけど,真実を伝えていない。
たとえ話ではなく,わかりやすい説明ができるように,物事は深く理解しておく。

せっかく学校に通っているのです。すべてのリソースは使い切る覚悟で,もっと厚かましく積極的になりましょう。(p. 145)

学ぶときは厚かましくいこう。

批判は 3 種類に集約される(pp. 168 - 169)
  1. コントラリアン型」批判…コントラリアンとは,人とはいつも反対の意見を言う人のこと。
  2. 永遠の真理型」批判
  3. ラベルを貼る」型の批判…誰かや何かに対してなんらかのレッテルを貼って,相手を問答無用にしてしまうやり方

批判を目の当たりにしたとき,上記の 3 種類に当てはまっていないか,チェックする。

実際,経済諮問会議の議事録は 3 日後に,日銀の政策審議会も 4 日後にはアップされています。せっかく,これだけのインフラが整っているのですから,これを有効活用しない手はありません。(p. 176)

議事録を 3 - 4 日で公開できるレベルまで仕上げることができるのはすごい。
興味のある審議会の議事録に目を通してみよう。

というのも,「こだわりを持つ」ことは,自分にとってのアンカー(錨=いかり)を持つことに他ならないからです。アンカーがあれば,人間は考えがブレることがありません。畢竟*1,こだわり=アイデンティティなのです。(p. 180)

考えがブレないように,数か月に一度,考えの根幹を整理する習慣をつける。

よく日本では「分をわきまえろ」と言います。しかし,それは換言すれば「100 % の力を発揮するな」と部分的に言っているようなもの。行きすぎると,「出る杭は打つよ」と軽く牽制しています。こうした教訓は,若い世代の芽を摘んでいるとしか思えません。(pp. 191 -192)

若い世代の芽を摘まない。
むしろ若い世代の出る杭に突き上げられることを望む。

竹中式マトリクス勉強法

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*1:読み方は「ひっきょう」。意味は,結局,つまるところ。