不確定要素がある中で決めるので「決断」と言うのです。結果が必ずこうなるとわかっているのなら「決断」ではなく,単なる業務遂行です。だから,自分で考えさせ,自分の意見を持たせることが必要なのです。(p. 28)
ただ,業務を遂行するだけではなく,部下が何かを「決断」しなければならない場面をつくる。
ですから,部下に対し,できているところはしっかりと認めて,できていないところは「これからだ」と言ってあげることです。認めると,部下のモチベーションはどんどん上がります。(p. 59)
どこまではできて,どこからできていないのか,はっきりと部下に伝える。
経験不足はしかたがないことですから,「自分でやったほうが早い」などと思わないことです。仕事を任せるときには,「待つのも仕事」ということを忘れないでください。(p. 61)
「自分でやったほうが早い」は禁句。
今はどの段階で,次は何をするのかを把握させる(p. 69)
工程やロードマップで,やることを見える化する。
また,時間を伝えたからといって,指示を出しっ放しで,その時間がくるまで見てやらないのは不親切です。部下の横を通ったときには,チラッと進行状況を見て,「うまくいっているか」と声をかけることです。(p. 78)
進行状況は,自分から確認する。
- 結果責任は上司
- 遂行責任は部下
- 報告責任は部下(p. 88)
遂行責任と報告責任は部下にあることを,まずは,部下に伝えておく。
叱るときのポイント
- 短く叱る。
- 気づいたそのときに叱る。
- そのことだけを叱る。
- どこで叱るかは相手や場合による。
- 環境や事柄から叱る。(pp. 107 - 108)
しつこく叱らない。
褒めるときのポイント
- 「私」や「部署」を主語にする。
- 何度も褒める。
- 自分の上司や同僚にも部下のいいところをアピールする。
- 初対面の客先などで紹介するときに褒める。
- 人格から褒める。(pp. 110 - 111)
何度も褒める。
「誰かが考えてくれるだろう」という気持ちを,「自分が考えなければいけない」という気持ちにさせるのです。(p. 160)
自分が考えるしかない,という気持ちになるまで,追い込んでみる。
得意分野をまず作らせると,それが自信につながります。狭い範囲であれば,比較的短時間で自分のモノにすることができます。「○○の件は,あいつに聞けばいい」という得意分野ができれば,部下の大きな励みになります。(p. 178)
得意分野があれば,それが自信となる。
その得意分野については,プロフェッショナルの意識を持たせ,任せてしまう。