東野圭吾の『ガリレオの苦悩』(文春文庫)を読了しました。
天才物理学者である帝都大学准教授・湯川学を主人公とした大人気シリーズ「ガリレオ」の第四弾であります。 本作『ガリレオの苦悩』は下記の五つの短編から構成されております。
- 第一章 落下る おちる
- 第二章 操縦る あやつる
- 第三章 密室る とじる
- 第四章 指標す しめす
- 第五章 擾乱す みだす
章のタイトルから暗示されるように,科学的なトリックがあり,存分に楽しめます。「ガリレオ」シリーズに外れはありません。
天才物理学者・湯川学の言葉を引用。
まずはやってみる――その姿勢が大事なんだ。理系の学生でも,頭の中で理屈をこね回すばかりで行動が伴わない連中が多い。そんな奴らはまず大成しない。どんなにわかりきったことでも,まずやってみる。実際の現象からしか新発見は生まれない。
最近,このことを切に感じております。理屈ではなく,実践,これがテーマとして挙げられます。先月,日立シビックセンターの科学館と天球劇場に行ったことは,わかりきっていたような現象を再認識するという意味で非常に意義のあるものでした。