Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

キャズム Ver. 2 [増補改訂版]

キャズム Ver. 2 [増補改訂版]新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論』(ジェフリー・ムーア,翔泳社,2014年10月3日)を読了。

本当に革新的なハイテク製品というものは,例外なく「一時的な流行」から始まる。その製品には既存の市場価値もなければ,用途も確立されていない。あるのは,一部のアーリー・アドプターだけが認めた「何かすごい機能」だけである。これが初期市場なのだ。(位置 No. 227)

「何かすごい機能」を生み出そう。

イノベーターが次の段階のアーリー・アドプターに訴求するためには,これまで実現できなかったことが新しいテクノロジーによって実現できることを,テクノロジーに詳しくない人たちにも理解させなければならない。(位置 No. 475)

これまで実現したくても実現できなかったこと,それが実現できるテクノロジーを生み出せ。

ハイテク製品がアーリー・アドプターからアーリー・マジョリティーへ市場を拡大しようとするときには,先行事例と手厚いサポートを必要とする顧客を,有効な先行事例と強力なサポートなしで攻略しようとしているという事実を肝に銘じなければならない。

先行事例を示し,手厚いサポートを提供する。

初期市場が形成されるには次の三つの要素が欠かせない。一つめは,顧客が必要としているシステムを実現可能にする斬新なテクノロジー。二番目に,そのテクノロジーを評価して,それが現在市場に出回っているものよりも優れていることを実証してくれるテクノロジー・マニア。最後に,そのテクノロジーを使って現在の業務を飛躍的に進歩させようと考える,予算獲得ができるビジョナリー。(位置 No. 940)

私の立ち位置は,予算獲得ができるビジョナリーだろうか。

保守派は,本質的に不連続なイノベーションを受け入れない人たちであり,彼らが拠り所とするのは進歩などではなく,これまで守ってきた慣習である。そして,自分たちに役立つものがあれば,それをずっと使い続ける人たちでもある。(位置 No. 1140)

私の業界は,不連続なイノベーションを受け入れない人が多い。

そして,これまで守ってきた慣習を大事にする人が多い。

ビジョナリーは未来を体現しようとする人たちである。彼らは,新規テクノロジーに関するコンファレンスやフューチャリストの人たちが集まるフォーラムに顔を出し,そこでテクノロジーのトレンドを把握したり,有望な商品を探したりする。彼らは気さくな性格の持ち主である一方,ハイテク企業というものに精通しており,さらにハイテク製品を使って実現できることをよく理解している。そして,頭の回転の速い人と話すことを好み,自分たちの業界に関するありふれた話にはすぐに退屈してしまうというタイプである。要するにビジョナリーというのは,ハイテクについて語りたがり,四六時中ハイテクのことを考えていたいと思う人たちなのだ。(位置 No. 1350)

ビジョナリーでありたいと思うけれど,四六時中ハイテクのことを考えていたいと思わないかな。

キャズムを越えようとするときには,顧客の数でターゲット・マーケットを決めるのではなく,顧客が感じている痛みの大きさで決める(位置 No. 1708)

顧客が感じている痛みが大きければ大きいほど,突き刺さる。

通常,実利主義者は問題を一つひとつ順番に解決するという手段をとるが,ビジョナリーは,それとは対照的に予算を一気に使って改革を断行するという修正を持っている。(中略)そして実利主義者は,問題解決策がもたらすリスクとコストについて十分に社内で説明しようとするのに対し,ビジョナリーは,そのカリスマ性を利用して,ものごとを一気に推し進めようとする。(位置 No. 3043)

ものごとを一気に推し進めてみたいが,うまくはいかないため,実利主義者のやり方を採用している。

  • 「1」で問題を抱えている
  • 「2」向けの,
  • 「3」の製品であり,
  • 「4」することができる。
  • そして,「5」とは違って,
  • この製品には,「6」が備わっている。(位置 No. 3458)

穴埋め問題に置きかえてみる。

ホールプロダクト R&D を推進する場所は研究室ではなく,実は市場である。ホールプロダクト R&D の根幹は創造的なテクノロジーではなく,十分に検討されたマーケット・セグメンテーションにある。ホールプロダクト R&D は,素粒子の活動を観察することよりも,人間の習慣や習性を観察するところから始まる。(位置 No. 4317)

まずはサービスをリリースして,そのフィードバックをもらう。

フィードバックのないところでは,サービスは磨かれない。

UIデザインの教科書[新版]マルチデバイス時代のインターフェース設計

『UIデザインの教科書[新版]マルチデバイス時代のインターフェース設計』(原田 秀司,翔泳社,2019年1月21日)を読了。

一貫性のメリット(p. 76)

  1. デザインの意味や操作をユーザーが予測できるようになる
  2. 機能の追加や改善が簡単になる
  3. 信頼性が生まれる

UI デザインに一貫性を持たせることによって得られるメリット。

コンテンツの量が増えてゆくと,ナビゲーションの種類も増していく。コンテンツ量が多くなると,何らかの形のローカルナビゲーションが必要になる。(p. 119)

ローカルナビゲーションを適切に配置することで,ユーザが求めるコンテンツにたどり着きやすくする。

ガイドラインの目的(p. 182)

  1. 個々のパーツが定義され,部品の再利用ができるようになるために,生産性が向上するだけでなく成果物の品質を揃えられる
  2. 時間とともに失われてゆく一貫性を保持することができる
  3. バイスをまたいでも統一された世界観を醸成できること

一人で製作する場合であっても,ガイドラインを作っておく。

重要なことは,完璧なガイドラインは存在しないという前提に立って,常にアップデートしていくことです。最初から完全なものは書けないし,最新の状態であったとしても 1 年後にそれが正しいかどうかは分かりません。周りの関係者にこのことを理解してもらい,チームとして関わってゆくことが大事です。(p. 188)

ガイドラインを作りながら,Web サイトや Blog を作り上げていく。

初期のモックアップ*1やプロトタイプ*2を作る意義は,関係者で共通の認識を持つためであり,デザイナー自身が理解を深めるためです。方向性,実現性,実用性(本当に価値があるかどうか)の目処をつけるために,そして新しいアイデアを発見するためには,試作することが何よりも有効です。(p. 189)

モックアップやプロトタイプを作ることで,アイデアを発見することができる。

プロトタイプでは,以下の観点からの検証が有効です。(p. 193)

  • どのように見えるか
  • どのように動くか
  • どのように操作できるか
  • どのような印象を受けるか
  • 予測してないことがあるか

UI デザインの教科書を読むと,新たに創作意欲が湧いてきた。

Web サイトのリニューアルに向けて,プロトタイプを作ってみようか。

*1:ビジュアルデザインが反映された,部分的にリンクや動きの確認ができる簡素な作りの確認版

*2:実際に稼働するサービスの試作版

経営戦略全史 50 Giants of Strategy

『経営戦略全史 50 Giants of Strategy』(三谷 宏治,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2013年4月15日)を読了。

  • ヒトは経済的対価より,社会的欲求の充足を重視する
  • ヒトの行動は合理的でなく感情に大きく左右される
  • ヒトは公式な組織よりも非公式な組織(職場内派閥や仲良しグループ)に影響されやすい
  • ヒトの労働意欲はゆえに,客観的な職場環境の良し悪しより,職場での(上司や同僚との)人間関係に左右される。(位置 No. 435)

ヒトの特性を理解して,ヒトに接しよう。

企業で成功するには,戦略をじっくり立てるのではなく,外部から来る機会に素早く対応し続けよ(位置 No. 2431)

今後 10 年の計画を立てるよりも,今の脅威に素早く対応していく能力を身に付けていくことの方が大事なのではないか。

だいたい,ケイパビリティ派は「日本企業がすごい」と言うが,あんなのただの業務効率化じゃないか。コストも安くなってクイックになるかもしれんが,そんなの戦略じゃない。戦略とはトレードオフだ。ある価値を追求するために,他のことを諦めることだ。(位置 No. 2628)

何かを得るためには,何かを犠牲にしなければならない。

ヒトは「過去」において偶然をきらい,必然を好みます。未来に対しては「確率的だ」,つまり将来何が起こるかは偶然が左右するとわかっているのに,なぜか今起きていることは,偶然の産物だとは思いたくないのです。(位置 No. 3792)

過去も未来も確率で捉えるようにしよう。

ワッツが述べてきた「大失敗原因」を逆に見ることで,大失敗回避の方法を探りましょう。大失敗の要因とは,こうです。(位置 No. 3833)

  1. 過去と現在を必然と思いたがる
  2. 結果に目が眩む
  3. 自分(や自社)に甘い

ゆえに,これらから逃れるためには,次の 3 点を努力するしかありません。

  1. 過去(成功)から学ばない
  2. 結果(成功)だけで見ない
  3. 自分で自分を評価しない

経験から学ぶというのは,非効率なのか。

過去に学ぶのでなく,今の智慧を集める。予測・推測するのではなく,実際にやってみる,が社会学からの答えなのです。(位置 No. 3881)

今,求められているのは経験のあるベテランではなく,実際にやってみるという気概のある人。

イデアは頭の中でも,机上でも,曖昧なままです。形にすることで,その概念が具現化するのです。(位置 No. 4221)

イデアを形にすることで,磨いていく。

新しいやり方と言っても,自分でつくり出す必要はありません。日々登場する「新」コンセプトも多くはその 15 ~ 40 年前に過去の賢人たちによって唱えられたものでした。

つまり問題は,賢者たちのどの訴えに耳を傾けるかであり,その実現に向けてどの道筋をたどるかなのです。

自分たちの状況やケイパビリティにあった 1 つの経営戦略論を選び,改良して使い込んで,自社の技としましょう。(位置 No. 4765)

私が思い悩むことは,過去の誰かも思い悩んでおり,それを解決するための戦略論が提唱されている。

私はそれを知り,自分のもののように使いこなす。

コンサルティングとは何か

コンサルティングとは何か』(堀 紘一,PHP 研究所,2011年6月27日)を読了。

現実社会で真に重要なのは,問題を解くことではなくて,何が問題なのか探り当てることである。(位置 No. 40)

解くべき問題はいっぱいあるように見えるが,真に解くべき問題を見つけることは難しい。

人間,力があれば肩書きも給料も勝手に後からついてくる。肝心なことは実力を磨くことで,そのためにはいいお手本,師匠が欠かせない。これが私の哲学だ。独学ではなかなかいい腕にならない。(位置 No. 121)

いいお手本の真似をすることで,力を伸ばしていく。

企業の実態を徹底的に調査し,将来の変化を予測して,実行可能な戦略を立案するのがコンサルティングの役割だからだ。(位置 No. 396)

実行可能な戦略を立案するのは,生半可なものではない。

技術と経験がない人が戦略を立てようとすると,往々にして陥ってしまうワナがある。それは,過去の延長で未来を見てしまうということだ。未来を予測することは本当に難しいが,一つだけ言えることがあるとすれば,「未来は過去の延長線上にはない」ということ。(位置 No. 864)

10 年先の未来は,過去からの延長線上に存在しない,という前提で未来を見てみよう。

コンサルティングの仕事の本質とは,「何が問題かを突き止め,その答えを考える」ということ。

つまり,「知っていることを教える」のではなく,「考える」ことこそがこの仕事の価値なのである。(位置 No. 1041)

私の仕事も考えることなんだろうな。

それを自覚して,考えることからは逃げない。

「誰かが答えを教えてくれる」という考え方を持ったままでは,会社の経営は今後ますます厳しくなってくるのではないかと思う。世の中のスピードがますます早くなり,今までの経験則が通じなくなってきているからだ。(位置 No. 1055)

皆が答えを待っているのであれば,考え抜いたことを教えればよいのか。

社員全員の納得を求めていたら,迅速な意思決定はできなくなる。そして何も変えられず,時代の変化に取り残されていくだけだ。(位置 No. 1120)

時代の変化に取り残されないため,会社は民主的ではなく,独裁的であるべき。

コンサルタントが拠り所とすべきは,あくまで事実だけだ。事実にもとづいて論理によって物事を設計するのがコンサルタントの本分だ。新鮮な事実を発掘して,それを論理に落としていくのが,コンサルタントに最も求められていることだ。(位置 No. 1278)

事実と向き合い,論理を組み立てる。

改革に反対する人は,大きく二つに分かれる。一つは,既得権益を持っている人であり,自分の権益が脅かされることを恐れて反発する。もう一つは,頑迷固陋な人だ。変化そのものを毛嫌いして反発する。(位置 No. 1389)

社内の改革に反対する人の多くは,変化そのものを毛嫌いしているような気がする。

一つ目は地頭の良さ,二つ目が素直さ,三つ目に努力家かどうかということ,四つ目に打たれ強さ,五番目は運だ。もちろん,見ただけではわからないものもあるが,これを備えていれば,かなりの確率で優秀なコンサルタントに成長していく。(位置 No. 1499)

本当に優秀なコンサルタントに日本の未来を任せることはできるのだろうか。

おかしいことや無駄なことは明らかなのに,何かにつけて,組合が反対するとか,日本人には向いていないなどと,やらない理由,できない理由をあげつらってくるのだ。また,できない理由ややらない理由を考える能力は芸術的と言って良いほど素晴らしかった。要は良い頭をビジネスではなく,他のことに使っていたのだ。(位置 No. 2247)

できない理由ややらない理由を考えるというネガティブなことに頭を使わない。

水力発電が日本を救う

水力発電が日本を救う 今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる』(竹松 公太郎,東洋経済新報社,2016年9月1日)を読了。

日本の川は急流だし,海までの距離が短い。水源地のダムから予備放流された水は,ほとんどの場合,その日のうちに海に達する。(位置 No. 238)

水を垂れ流すのではなく,有効に活用する。

水力発電の知識がない水源地域の自治体が事業を行うには,水力発電に関する専門家集団の支援が必要となる。

この専門家集団のメンバーとなるのは,電力会社,行政,コンサルタントなどの水力発電の経験者であり,実際には 65 歳以上の OB で構成されることになる。(位置 No. 1693)

水力発電に関する専門家集団には,あまり関わりたくない。

達人に学ぶDB設計徹底指南書

『達人に学ぶDB設計徹底指南書』(ミック*1翔泳社,2012年3月15日)を読了。

近年のソフトウェア開発では,データ中心アプローチ(Data Oriented Approchi : DOA)という考え方が主流です。これは,文字通りシステムを作る際に,プログラムよりも前にデータの設計から始める方法論です。スローガン的に言えば「最初にデータありき」です。(位置 No. 641)

データを中心としたシステムを考える。

初心者の中には,まだイメージが湧かない人もいるかもしれませんが,システムの品質を決めるのは,設計です。プログラミングというのは,設計をプログラミング言語に翻訳する作業であって,プログラミング自身がシステムの品質を左右することは,相対的にはまれです。「戦略の失敗を戦術で取り返すことはできない」という有名な言葉がありますが,システム開発においては,設計が戦略,プログラミングが戦術に相当します。(位置 No. 3838)

プログラムよりも設計の能力を伸ばしていく。

目次

  • 第1章 データベースを制する者はシステムを制す
  • 第2章 論理設計と物理設計
  • 第3章 論理設計と正規化~なぜテーブルは分割する必要があるか?
  • 第4章 ER 図~複数のテーブルの関係を表現する
  • 第5章 論理設計とパフォーマンス~正規化の欠点と非正規化
  • 第6章 データベースとパフォーマンス
  • 第7章 論理設計のバットノウハウ
  • 第8章 論理設計のグレーノウハウ
  • 第9章 一歩進んだ論理設計~SQL木構造を扱う

 

*1:SI 企業に勤務する DB エンジニア。主に DWH/BI 分野のデータベース構築とパフォーマンスチューニングを専門としている。自身のサイト「リレーショナル・データベースの世界」でデータベースと SQL についての技術情報を公開している。

マンガで身につくフレームワークの使い方がわかる本 生産性が劇的に高まる最強の仕事術

『マンガで身につくフレームワークの使い方がわかる本 生産性が劇的に高まる最強の仕事術』(永田 豊志,SB クリエイティブ,2017年3月24日)を読了。

私が考える仕事の生産性を高めるポイントは,次の三つです。(位置 No. 104)

  1. フレームワークを使いこなして,最短で本質に到達
  2. チャートを使いこなして,データの整理と見える化
  3. IT を使いこなして,アウトプット効果の最大化

三つのポイントは,私も実践している。

仮説思考とは,限られた情報から最も可能性の高い仮の結論(仮説)を設定し,その仮説に基づいて仮説の実行,検証,修正を行っていく思考法のことです。(位置 No. 299)

仮の結論(仮説)を設定し,仮説の実行,検証,修正を行っていく。

オズボーンのチェックリスト(位置 No. 339)

  1. 転用 ほかに使い道がないか?
  2. 応用 ほかからアイデアを借りられないか?
  3. 変更 変えてみたらどうか?
  4. 拡大 大きくしてみたらどうか?
  5. 縮小 小さくしてみたらどうか?
  6. 代用 ほかのもので代用できないか?
  7. 置換 入れ替えてみたらどうか?
  8. 逆転 逆にしてみたらどうか?
  9. 結合 組み合わせてみたらどうか?

オズボーンのチェックリストを用いて,違う角度から見てみる。

SMATRT とは,具体的にわかりやすく(Specific),測定可能な(Measurable),達成可能な(Achievable),結果重視の(Result-oriented),期限つきの(Time-bound)の 5 つの指標の頭文字を取ったものです。(位置 No. 722)

「測定可能な」を実現することが特に大事だと思う。

測定できるようにしておけば,良かったのか,悪かったのかがわかりやすい。