Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

図解・最新 難しいことはわかりませんが,お金の増やし方を教えてください!

2021年5月31日

『図解・最新 難しいことはわかりませんが,お金の増やし方を教えてください!』(山崎 元,大橋 弘祐,文響社,2017年12月1日電子版発行)を読了。

家計をキャッシュフローにたとえるなら,稼ぎのある奥さんは資産になるけど,そうでない奥さんは負債になる。(位置 No. 869)

負債は抱えたくないので,稼ぎのある奥さんを希望する。

予想を外した人々

2021年5月28日作成

次のような予想を行ったのは,いずれも非常に頭の良い人物であった。しかし,彼らは破壊的変化が起きるタイミングや,自らの競争相手の力量を見誤ってしまった。

「最初の半年が過ぎれば,テレビは獲得した市場を維持できなくなるだろう。人々は,毎晩ベニヤ板の箱を見つめることにすぐ飽きるはずだ」――ダリル・ザナック(20 世紀フォックス幹部),1946 年

2021年になっても,テレビを見ている人はいる。

「馬はこれからも使われるだろうが,自動車は目新しいだけの一時的な流行にすぎない」――ミシガン貯蓄銀行の頭取(ヘンリー・フォードの弁護士だったホレス・ラッカムに対し,フォード・モーター・カンパニーへの投資を控えるよう助言する中で),1903 年

約 120 年たった今日も自動車は使われ続けている。

「米国人は電話を必要としているかもしれないが,私たちは違う。メッセージの配達を行うメッセンジャーが大勢いるからだ」――ウィリアム・プリース卿(英国郵便局チーフエンジニア),1876 年

メッセンジャー,電話,インターネットへと通信の真価は著しい。

「コンピューターは世界全体の市場でも 5 台くらいしか売れないだろう」――トーマス・ワトソン(IBM 社長),1943 年

コンピュータの数は増え続けている。

「個人が自分にコンピューターを置きたいと思う理由はない」――ケン・オルセン(DEC 創業者),1977 年

スマートフォンを見たら,どう思うだろうか。

「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人」さて,どうする? 上村 紀夫

2021年5月26日作成

『「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人」さて,どうする?』(上村 紀夫,クロスメディア・パブリッシング,2020年3月1日)を読了。

人それぞれ労働価値が異なり,しかも変化するという前提を把握せず,施策ばかりを追いかけると空ぶるというのはこういった理由があります。(位置 No. 424)

人それぞれ労働価値が異なり,しかも変化するという前提はその通り。いかなる労働価値にも当てはまるような働き方を提供する。

高い向上心を満たしてくれない組織では,「働きがい」が低下し「積極的離職」が起こりやすいです。(位置 No. 1003)

向上心を満たしてくれない組織には,向上心のない人だけが残る。

「働きやすさ」を増加させる施策は,取り組むべき課題および解決法が明確であり,経営者や管理職の覚悟があれば進むことが多いため,施策実行までが比較的スムーズです。だからこそ,いつしか限度を超えて働きやすくなってしまっている場合があります。私はこのようなケースを『ぬるま湯系組織』と呼んでいます。(位置 No. 1357)

私が勤めている会社は,『ぬるま湯系組織』になっているかもしれない。

  • 優秀人材(すでに組織の牽引役となっている人材)
  • ハイポテンシャル人材(3 ~ 5 年後に優秀人材となるであろう人材)
  • 立ち上がり人材(入社から 1 年以内(新卒・中途問わず)の人材)
  • 普通人材(やるべきことをきちんとこなす人材)
  • ぶら下がり人材(消極的定着(ぶら下がり)している人材)(位置 No. 1584)

今の私の立ち位置は,「ハイポテンシャル人材」くらいか。3 ~ 5 年後,組織の牽引役となるための準備をしておこう。

マイナス感情を最小化するためには,「ココロに関心を持つ」「マイナス感情の発生メカニズムを理解する」という大前提が必要です。(位置 No. 2153)

相手のココロに関心を持つ,ということは少し意識してみようか。

未来を実装する テクノロジーで社会を変革する 4 つの原則 馬田 隆明

2021年5月24日作成,2021年5月25日更新

『未来を実装する テクノロジーで社会を変革する 4 つの原則』(馬田 隆明,英治出版,2021年1月24日発行)を読了。

今の日本に必要なのは,注目されがちな「テクノロジー」 のイノベーションではなく,むしろ「社会の変え方」のイノベーションではないか(位置 No. 5)

テクノロジーはあっても,それを使いこなせない社会そのものを変える必要がある。

テクノロジーの社会実装プロジェクトの成功者たちは,よりよい未来をつくることを目的として,社会の仕組みに目を向け,人々とともにプロジェクトを進めていたという点でした。言い換えれば,彼らはテクノロジーを社会に実装しようとしていたというより,テクノロジーが生み出す新しい社会,つまり「未来を実装」しようと努めていたのです。(位置 No. 18)

テクノロジーを実装することは,目的ではなく,手段である。テクノロジーを実装することで実現できる未来に共感してもらう。

人類の手によって生まれたテクノロジーを最大限活かすには,テクノロジーをうまく受け入れて活用できる社会が必要です。そのためには社会を理解し,ときには社会を変えていく必要があります。(位置 No. 47)

テクノロジーを受け入れることに寛容な社会をつくる。

インパクト(理想)を設定し,理想と現状のギャップによって新たなイシュー(課題,問い)*1を生み出し,インパクトを提示することで人々を巻き込みながらイシューを解決していく――いわばインパクト思考が求められつつあるのです。(位置 No. 434)

理想を描くことができなければ,イシューは生まれない。

テクノロジーの社会実装のためには,新しいテクノロジーの真価が発揮されるような社会が必要であると考えます。つまり,テクノロジーの社会実装とは,テクノロジーの力によって社会を変えようとする営みであると同時に,社会の仕組みを変えることによってテクノロジーが活用される社会を作り出す営みです。(位置 No. 856)

日本という国そのものは,テクノロジーを実装しようとしているのだろうか。社会の仕組みを変えようとしているだろうか。

さらに既存の業務は,FAX や紙での効率化を最大化するために,それらの技術に最適化された形で構築されています。組織も FAX や紙を前提とした組織設計が行われています。その結果,一部の業務をデジタル化したとしてもそれほど効果は見込めません。業務全体のプロセスや組織の在り方を変えないと生産性は上がらないのです。(位置 No. 945)

業務全体のプロセスや組織の在り方を変えることを見据えたデジタル化を推進する。

成功する社会実装に必要な四つの原則(位置 No. 1660)

  1. 最終的なインパクトと,そこに至る道筋を示している
  2. 想定されるリスクに対処している
  3. 規則などのガバナンスを適切に変えている
  4. 関係者のセンスメイキングを行っている

変わることを求めていない関係者がいれば,センスメイキングは困難になるだろう。

裏を返せば,理想がなければ課題もありません。つまり課題がない,という現象が起こってしまう原因の一つは「理想がない」からです。(位置 No. 1907)

「理想がない」という人は,つまり,現状に満足している人は多い。

倫理に関わっていくうえで,一つ重要な前提があります。倫理は自分たちでアップデートしていくこともできるという視点を持つことです。決して社会のどこかで作られた倫理観や道徳観をフォローしておけばよい,というわけではないのです。(位置 No. 2883)

これまで培ってきた倫理観や道徳観は,アップデートしながら変わっていかなければならない。

ルールベースアプローチでは,あくまで規則に則っているかどうかが注目されます。一方,プリンシプルベースアプローチでは原則だけを定めて,詳細な規則などは制定しません。(位置 No. 3730)

いかなるときも,プリンシプルベースアプローチができるような個人・組織を実現したい。私が勤めている会社では,ルールだけが積み重ねられ,プリンシプルがわからりにくくなっている気がする。

私は規制の「リファクタリング(プログラムの外部から見た動作を変えずに,ソースコードの内部構造を整理する意味のプログラミング用語)」と呼んでいますが,こうした作業を国全体として進めていくことで,今の時代に合わせた信頼を再設計できるのではないでしょうか。(位置 No. 4118)

変化に強い組織にリファクタリングするというのも一案。

*1:安宅 和人氏の『イシューからはじめよ』における issue の定義によると,2 つ以上の集団の間で決着のついていない問題,根本に関わる,もしくは白黒がはっきりしていない問題である。

遅いインターネット 宇野 常寛

2021年5月21日

『遅いインターネット』(宇野 常寛,幻冬舎,2020年2月発行)を読了。

多くの現役世代が実感しているように,この国は技術的にも社会的にも周回遅れになっているのだ。いまだに通帳と利子が幅を利かせ,実店舗に足を運ぶことを要求される金融取引,既存の業界の雇用を守るという大義名分で規制されるライドシェア……これでは絶対に諸外国と戦えないと絶望したビジネスマンは数知れないはずだ。(位置 No. 142)

絶望しても立ち上がり続けなければ、この国は変わらない。

今日において明白なのはソーシャルメディアによる「動員の革命」とは,ポピュリズムの一形態に過ぎないということだ。その動員力はテレビのそれよりも弱い。しかし,よりアクティブで熱狂的な参加者がそこには集う。その局所的な熱量の高さ,瞬間最大風速の強さは,それがより一過性の狂躁であることを意味していた。(位置 No. 198)

革命を起こすための同士を集めるのに、ソーシャルメディアは有効。

いまこの国のインターネットは,ワイドショー/Twitter のタイムラインの潮目で善悪を判断する無党派層(愚民)と,20 世紀的なイデオロギーに回帰し,ときにヘイトスピーチフェイクニュースを拡散することで精神安定を図る左右の党派層(カルト)に二分されている。(位置 No. 212)

 愚民とカルトしかいない世界は変わらない。

あの新国立競技場は,かつての戦艦大和のようなものだ。もはや時代遅れの無用の長物でありながらなけなしの,しかも膨大な資源と人員と予算を投じて建造された帝国海軍の象徴としての巨大戦艦は事実上なにひとつ戦果を上げることなく,沖縄の海に沈んでいった。あの決定的な敗戦から 70 年と少し。この国の人々は再び大和を建造してしまったのだ。(位置 No. 254)

将来、新国立競技場はどのような文脈で語られるのか、戦艦大和のような文脈なのか、それとも・・・。

21 世紀に入りインターネットの普及に代表される情報環境の変化は他人の物語から自分の物語へ,人類の関心の重心を大きく移動させた。考えてみれば当たり前のことだが,(それがどんなにユニークでドラマチックなものであったとしても)自分の物語を語るほうがより大きな快楽を人間にもたらす。(位置 No. 1418)

人は、自分の物語だからこそ、感情を移入しやすい。

インターネットという素晴らしい装置は,発信能力を与えられたところで発信に値するものをもっている人間はほとんどいないことを証明してくれた。たしかに世界は多様だがこれらの多様さを確保しているのは一握りの天才と(言葉の最良の意味での)編隊たちで,たいていの人間の考えていることは少なくとも自己評価ほどにはユニークではない。いや,はっきり言ってしまえば一様なものに過ぎない。そのことをインターネットは証明してくれたのだ。(位置 No. 2159)

デジタル技術やデータを活用できるか否かで、人の格差は開いていく。

 

遅いインターネット (NewsPicks Book)

遅いインターネット (NewsPicks Book)

 

奪われざるもの―― SONY「リストラ部屋」で見た夢 清武 英利

2021年5月19日

『奪われざるもの―― SONY「リストラ部屋」で見た夢』(清武 英利,講談社,2017年5月1日)を読了。

人間の能力はさほど変わらないのだから,どうしても避けられないリストラならば,ランダムにサンプリングした方がいい。(位置 No. 256)

リストラの対象は,絶対に残す人以外,ランダムに選ぶ。

一人一人の人間を正しく評価するにはその人の能力だけでなく,深い愛情をもってその人と交わり,その人柄まで十分理解しなければ,できることではない(井深 大『適材適所の人事について』) (位置 No. 592)

 上辺だけの付き合いでは,その人柄までは充分に理解できない。

「面白くなかったら仕事じゃねえぞ」

「能力の差は根性の差だぞ」

「やる気のある者は可能から発想するが,執念のないヤツは困難から発想するんだ」

「良いものを安くより,新しいものを早く」

「急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め」

「上がファジーだと下はビジーになる」(『ある副社長の語録』)(位置 No. 1308)

時代を超えても,通用する至言であると思う。

「自分の働くところを,自分の才能をどう伸ばすべきかを本気になって考えてほしい。自分の能力が最高に発揮できる,もてる力をフルに発揮して自分というものをさらに高めることのできる場所を探すのは,あなたの権利であり義務である。

人に頼ってはならない。あなたのことをあなた以上に知っている人はいないのだ」(1969年1月,年頭経営方針,井深 大)(位置 No. 2817)

50 年以上前に語られた言葉であるが,今なお語られるべき言葉である。

知的複眼思考法――誰でも持っている創造力のスイッチ

2021年5月17日

『知的複眼思考法――誰でも持っている創造力のスイッチ』(苅谷 剛彦,講談社,2013年4月1日)を読了。

複眼思考とは,複数の視点を自由に行き来することで,ひとつの視点にとらわれない相対化の思考法(位置 No. 173)

ひとつの視点にとらわれないようにしたい。

答えを知ることと,考えることとの違いをはっきりさせないまま,正しい答えさえ知っていればそれでいいんだという,「正解信仰」が根強くあるからでしょう。受験勉強のしかたも,こうした正解探しの発想を強めているようです。(位置 No. 370)

正解ではなく,考えることを大切にする。

それでも本でなければ得られないものは何か。それは,知識の獲得の過程を通じて,じっくり考える機会を得ることにある――つまり,考える力を養うための情報や知識との格闘の時間を与えてくれるということだと私は思います。(位置 No. 522)

正解を知っているかではなく,考える力があるか,それを問う。

批判的に読書するための重要なチェックポイント(位置 No. 845)

  1. 著者を簡単には信用しないこと
  2. 著者のねらいをつかむこと
  3. 論理を丹念に追うこと,根拠を疑うこと
  4. 著者の前提を探り出し,疑うこと

批判的に読書をすることは,なかなか実践できない。つい,著者を簡単に信用してしまう。

問題点を探し出すことで止まってしまっては,「批判的読書」は思考力を鍛える半分までの仕事しかできません。考える力をつけるためには,もう一歩進んで,「代案を出す」ところまで行く必要があるのです。そこで,私は学生たちに,「自分だったらどうするか,というところまで考えて,そして,考えたことを考えたままにしないで,必ず紙に書くこと」を強調します。思考を厳密にするうえで,書くことこそが,もっとも基礎的な営みだからです。(位置 No. 964)

文句を言うなら,代案を出せ。
文句だけを言っている人が多いのは,代案を考えるだけの力がない人が多いからだろうか。

最初の問いをいくつかの問いに分解したり,関連する問いを新たに探していく,問いの分解と展開によって,考えを誘発する問いを得ることができるのです。(位置 No. 1406)

問題をブレークダウンすることで,解決への糸口を探っていく。

どのような文脈において,今自分の目の前にある問題が問題とされているのかに目を向けることが,「メタ」を探るひとつの方法になってくるのです。「何が問題か」を考えるだけではない,「なぜそれが問題になったのか」という,<問うこと自体を問う>視点を持つことが,複眼思考へのもうひとつの道になるのです。(位置 No. 2883)

問うこと自体を問う,つまり,問い続けなければいけないということか。

よい企画というのは,誰にとって,どのような意味で「よい」のか。意味を与える文脈というメタの視点に立つことで,直面している問題を相対化することが可能になるのです。(位置 No. 2989)

自分が考えた企画は,様々なステークホルダーにどんなことをもたらすのか,ステークホルダーの立場になって,考えてみる。