2016年7月27・28日に行われた第57期王位戦七番勝負第2局(先手:木村一基八段,後手:羽生善治王位)の評価値を将棋ソフトで解析してみました。
解析に用いた将棋ソフトは,
- Aprey
- 技巧
の2種類です。それぞれ現時点での最新版を用いております。また,それぞれのソフトの検討時間は10sec,30secとしています。
本局は106手で後手:羽生善治王位が勝利しています。
評価値の傾向を見てますと,序盤・中盤は先手の評価値がやや高くなっておりますが,ほとんど差はありません。終盤は一気に後手の評価値が高くなっています。
本局においては,検討時間10secと30secの違いはそれほど大きくはないようです。
技巧(検討時間30sec)で検討したところ,
- 69手目 ▲8二龍(52)・・・疑問手
- 79手目 ▲5三歩打・・・悪手
- 85手目 ▲5二歩成(53)・・・疑問手
とされておりました。
検討時間が短くても,期待以上の検討ができ,本譜と将棋ソフトの読み筋との違いも楽しめます。これからもタイトル戦を中心に,将棋ソフトで検討を行ってみたいと思います。