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高杉良『新装版 虚構の城』

高杉良の『新装版 虚構の城』(講談社文庫)を読了しました。この作品は高杉良氏のデビュー作であり,1981年11月に講談社文庫より刊行された『虚構の城』を改定したものだそうです。

新装版 虚構の城 (講談社文庫)

新装版 虚構の城 (講談社文庫)

 

大手石油会社に勤める若手エンジニアの田崎健治は,画期的な技術を開発しながらも,労働組合を是としない会社において,労働組合を結成しようとする後輩社員に担がれようとしたばかりに,畑違いの通産省担当に左遷されてしまう。経済成長期の石油業界,通産省の渦巻く欲望に翻弄されるエリート・田崎の栄光と挫折を描いた作品です。

30年以上の前の作品ですが,現代社会に生きる私にも違和感なく読めました。通産省の役人たちの描写が私にとっては大変参考になるものがありました。