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19歳 一家四人惨殺犯の告白

永瀬隼介の「19歳 一家四人惨殺犯の告白」(角川文庫)を読了しました。

19歳―一家四人惨殺犯の告白 (角川文庫)

19歳―一家四人惨殺犯の告白 (角川文庫)

 

1992年,千葉県市川市で発生した一家四人が惨殺された事件の犯人である当時19歳の少年(本名,関光彦。以下,少年)に,永瀬氏が面会と書簡を通じて迫るというノンフィクション作品であります。

本書の中には,永瀬氏と少年の手紙や言葉のやり取りが記載されていますが,それを読む限りにおいて,非常にしっかりとした言葉で色々なものごとを捉えたり,論理立てて述べているという感想を持ちました。

しかし,永瀬氏が痛烈に批判したり,あるいは脱力しているように,その論理にはかなり手前勝手なものが含まれております。そのことを象徴しているような少年の手紙を引用します。

僕がいかに社会規範から外れた場所でしか生きられない,狂った欠陥品であるかは既に明らかにされている通り,間違いないところですけど,何も知らない幼い自分に誤った教えを刷り込まれたことによるものも相当大きいと思われます。やっぱりカエルの子はカエル,カエルの親もカエル,殺人鬼の親も殺人犯育成マシーンでしかないということです

殺人犯になってしまったのは,幼いころの親の影響と少年は述べているわけです。たしかに本書を読む限りにおいて,少年の幼少期は決して恵まれたものではありません。しかし,だからと言って殺人を犯してもいいわけがありません。幼少期に誤った教えを刷り込まれたと感じているのは少年の主観であり,カエルの子はカエルなどと理屈を述べて保身したいと念を感じざるを得ません。

すべてがなかったことになればいい

少年の言葉を聞いたとき,立っていることすらままならなくなったと永瀬氏は言う。彼の心の闇の深さを物語る言葉だと思います。

決して読んでいて,気持ちが明るくなるような本ではありません。逆に暗くなってしまうような内容の本です。しかし,果てしない闇も知ることで,光溢れる平穏な生活がいかに崇高であり,尊いものであるのかわかるのかもしれません。